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花粉症を治すために知っておきたい6つのこと

「舌下免疫療法」という花粉症の治療法をご存知ですか? 「舌下免疫療法」とは、薬で花粉症の症状を抑える「対処療法」とは異なり、体内の免疫そのものを改善していく治療法です。「数年後には確実に自分の身体の変化を実感できるので、非常に有効です」と話す「舌下免疫療法」の第一人者である大久保公裕先生に、これから治療を考えている人が気になる疑問をぶつけてみました!

「舌下免疫療法」Q&A

Q1 副作用はあるの?
A1 アナフィラキシーショックが起こる可能性はゼロではありません。大きな副作用は日本では報告されていませんが、海外では計11例報告されています(2014年12月現在)。
また、アレルギーの原因物質を取り込むため、口がかゆくなったり、目がかゆくなったりといった副反応が起こる場合もあります。
 
Q2 治療を開始する時期は?
A2 6月~12月に始める必要があります。花粉の飛散シーズン中は、抗体が過敏になっている時期。その時期に口からスギエキスを取り込むと、症状が悪化する恐れがあるため、飛散シーズンを避けて治療をはじめましょう。
12月までに舌下免疫療法を始めた方は、すでに体内での抗体づくりが始まっているため、そのまま続けても問題ありません。抑制系の抗体をつくるためにも、花粉の飛散シーズン中も同じように服用してください。
 
Q3 効果が出始めるまでにどのくらいかかるの? 一生続けないといけないの?
A3 シーズン前の12月から治療を始めた場合、翌春には効果が出て症状が軽くなるケースが多いです。しかし、続けることで少しずつ効果が高まっていく治療法のため、免疫力が大きく変化するまでには長くて2~3年ほどかかります。薬を辞める時期は、医師と患者さんで相談しながら決めます。
 
Q4 何歳から治療を受けられるの?
A4 12歳から治療を受けることができます。年齢の上限はありません。発症年齢が低いほど重症化しやすいこと、花粉症を発症してからの期間が短い方が、効果が期待できる傾向にあることから、年齢の低い方にも治療をおすすめしています。
 
Q5 ヒノキやブタクサのアレルギーにも効くの?
A5 現在はスギ花粉症のみが対象で、その他のアレルギーには効果がありません。例えば、スギ・ヒノキの両方にアレルギーのある方の場合、スギ花粉に反応していた部分のみがよくなります。
 
Q6 今後、ヒノキやブタクサでも舌下免疫療法が可能になる?
A6 海外ではイネ科やブタクサのアレルゲンが実用されているため、近いうちに日本でも治療が適用される可能性はあります。
一方、ヒノキは日本特有の品種なので、国内で研究を進めなければならず、少し時間がかかるかもしれません。

日本にスギが多いのは、戦後復興の際に大量のスギが植えられたためですが、実はその時植えられたスギのうちの約30%はまだ成木になっておらず、今後30年の間、スギ花粉の飛散量は増加し続けると言われています。そのため、今のうちに舌下免疫療法を始めることをおすすめします。体質の変化をさせておけば、30年後の最大ピーク時にも耐えられる体になっていることでしょう。「舌下免疫療法」は対処療法とは異なり、「スギに慣れる」ことで体質自体を変えてしまう根本療法です。スギ花粉と共存できるようになれることは、スギ花粉症の患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)の向上に大きく貢献できるでしょう。
 
今後、スギやブタクサといった花粉症のほかに、ハウスダストや食物のアレルギーなどに対しても、「舌下免疫療法」によるアレルギー治療が期待されています。「舌下免疫療法」はまだまだ可能性の広がる治療法です。これからも臨床研究を重ね、より多くの方々のQOLの向上に貢献して行けたらと思います。


監修:大久保 公裕氏
日本医科大学付属病院
日本医科大学附属病院 耳鼻咽喉科部長、教授
日本アレルギー学会常務理事
日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会理事

もっと「舌下免疫療法」を知りたい方へ

『花粉症は治せる! 舌下免疫療法がわかる本』
著者:大久保 公裕
出版社:日本経済新聞出版社
価格:918円(税込)

UP DATE 2015/02/16

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