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看護データのクラウド化が業務を変える!
スマホで広がる看護の未来

大量のデータ管理に役立つクラウドサービス。耳にしたことはあるけれど、具体的にどんなサービスなのかご存じない方も多いことでしょう。「クラウドってどんな仕組みなの?」 「どんなことができるの?」看護情報学を専門とする東京有明医療大学看護学部の前田樹海教授に、クラウドサービスを看護に利用する構想をご提案いただきました。

データ管理の新しい形「クラウドサービス」とは?

記事前編はこちら
『プライベートだけではもったいない! 看護師のためのスマホ活用術』

クラウドサービスとは、パソコンやスマホ本体にではなく、ウェブ上にアプリやデータをアップロードし、使う時にそれぞれの端末からデータを呼び出して使うシステムです。例えば患者情報や、看護研究に関わるデータをクラウドサーバー上にアップすれば、それらのデータをスマホやパソコンなどのあらゆる端末からも確認することができます。さらにクラウドサービスの最大のメリットは、個人だけでなく例えば多職種のスタッフ間でもデータを共有できることです。クラウドサーバーにアクセスすれば同じデータを閲覧したり、修正できたりと、リアルタイムかつ正確にデータを共有できるようになります。

(出典:『あなたのスマホ 看護に役立ちます!』)

また、データを更新した際、誰がどのように変更したのかという履歴データを残せることもクラウド型のデータ管理のメリットです。間違った情報に上書き保存してしまっても、記録をたどればどのタイミングで変わったのか探ることも、変更前までさかのぼって修復することも可能です。

未来の看護記録はスマホで記録するようになる!?

電子カルテが普及している病院では、看護記録もパソコンを使った管理が主流ですが、今後はスマホを利用した記録も増えてくるかもしれません。スマホで広がる看護の未来を予想してみましょう。
 
スマホのカメラや録音機能を、患者さんの観察や記録に役立てるのはいかがでしょうか。例えば、患者さんの便の色や量を申し送りするとき、「黄褐色、中等量」の文字情報だけでは、記録した人と記録を読んだ人との間の感じ方には差が出る可能性があります。しかし、その便を写真に撮って記録をすれば、文字では伝わりにくい情報も、正確に伝えることができるのです。また、録音機能を使えば、呼吸や心音をデータとして残すことができるでしょう。
 
これらの記録をクラウド上にアップロードすれば、院内外のスタッフと看護記録を共有することが可能です。チーム医療が求められる昨今、関わるスタッフ同士が同じデータを正確に共有することができれば、より質の高い医療・看護を提供できるようになるでしょう。
 
現在は、クラウドサービスによる看護業務の研究が少しずつ進んでいる段階です。特に、専門の医療従事者と患者さんの距離が離れている場合、つまり遠隔医療や訪問看護の現場での活用が期待されています。近い将来、クラウドサービスを利用したデータ管理が活用される未来が来るかもしれません。


多職種が関わる看護の現場では、システムの浸透の課題から、クラウドサービスなどの新しいデータ管理の方法を取り入れることが難しい現状にあります。まずは、看護の現場にもデジタル文化を浸透させること、そして情報管理のリテラシー能力の養成が必要です。スマホを上手に活用して、業務の質を向上できるとよいですね。

個人情報保護の課題はどうなるの? クラウドサービスのセキュリティ問題

スマホでのデータ管理には、セキュリティの課題が挙げられます。デジタルデータは紙とは異なり大量のデータを一瞬でコピーすることができてしまうからです。さまざまな院内情報(個人情報)を大量に扱う医療の現場では、特にセキュリティ対策が欠かせません。
 
クラウドシステムを利用したデータ管理の場合、スマホ本体にデータを保存するのではなく、ウェブ上のサーバーに保存しています。そのため、仮に一台のスマホをなくしたからと言って、すべてのデータが丸ごと消えてしまうわけではありません。
 
もちろん、クラウドにアクセスするためにパスワードをかけることができますし、もしスマホが盗難にあったときでも、その端末からのアクセスを禁止することで、クラウドサーバー上のデータを守ることができます。USBメモリなどの記録メディアよりも、実はセキュリティレベルが高く、上手に使えばリスクも少なくデータ管理が可能なのです。

看護情報学に明るい前田樹海氏書籍!

『あなたのスマホ 看護に役立ちます!』
著者:前田 樹海
出版:日本看護協会出版会
定価:1,620円(税込)
 
GoogleドライブやEvernoteなどの各種基本アプリを利用して、看護の仕事を効率化するためのテクニックを提案。スマホ初心者向けに基礎的な使い方から伝授します。

監修:前田 樹海氏 東京有明医療大学
東京有明医療大学看護学部教授
 
東京大学医学部保健学科にて看護を専攻、看護師と保健師の資格を取得。卒業後はIT企業の経営管理業務に携わったのち、訪問看護を行う。東京大学大学院修士課程、長野県看護大学大学院博士課程修了後、長野県看護大学生活援助学講座准教授等を経て現職。大学では、看護情報学の教育を担当。

UP DATE 2015/06/19

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