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心豊かな新年を迎えるために
知っておきたいお正月のお作法

2015年も残りわずか。年末年始は、1年を締めくくり、新たな年を迎える大切な節目の時期です。勤務先の病院や介護施設でも、利用者さん向けのお正月イベントを開催するところが多いのではないでしょうか。今回は、そんなときに役立つ豆知識をご紹介。マナーデザイナーの岩下宣子さんに、お正月行事の由来やしきたりを教えていただきました。

そもそも、お正月ってどんな行事?

正月は、年神様が家々に訪れる、1年で最も重要な年中行事とされてきました。その準備は12月のうちから始まります。大掃除で家の中を清め、年神様が天から降りてくる目印となる門松や松飾りをつくり、鏡餅を飾り、おせち料理やお雑煮の準備をして……。年に1度、元旦にいらっしゃる神様を丁重にお迎えするために考えられた、日本ならではのユニークな風習なのです。

年神様【としがみさま】
新年の幸福や恵みとともに、生きる魂(=生きる力)をもたらす神様。お正月に各家庭に降りてこられ、左義長(さぎちょう。別称「どんど焼き」。1月15日前後)という火祭りとともに天上へお戻りになると信じられていました。

知っていました? お正月の風物詩あれこれ

お正月にまつわる飾り物、食べ物、行事には、それぞれ事細かな作法や習わしがあります。その代表的なものをピックアップして、いわれやしきたり、込められた思いを紐解いていきましょう。
 
●門松
年神様が天から降りてくるときの目印であるのと同時に、神様をお迎えするためのお飾りです。12月28日までに、門の外に飾るのがよいでしょう。29日に立てるのは「9」=苦を連想させる「苦松」になり、また、大晦日に立てるのは「一夜飾り」となり、神様に失礼とされています。

●鏡餅
天から降りてきた新神様の「依り代」(よりしろ=神様の魂が宿っておられる場所)。古来から、「稲魂」や「穀霊」が宿る米からつくられる餅には、神妙な霊性があると考えられてきました。鏡餅の「鏡」は、三種の神器の「神鏡」を意味し、鏡餅が丸いのはその形を模したためです。

 

●除夜の鐘
年越しの夜を「除夜」といい、寺院では108回の鐘が鳴らされます。仏教でいう108つの煩悩を鐘の音とともにひとつずつ取り除き、清らかな心で新年を迎えるための行事です。108回目の鐘は、「煩悩に惑わされないように」という意味を込めて、年が明けてからつくのが一般的。
 
●年越しそば
江戸時代の町人の間で始まった風習です。そばは、細く長いので「健康長寿」「家運長命」を意味します。また、ほかの麺よりも切れやすいので「1年の災厄を断ち切る」、金箔職人が飛び散った金箔を集めるのにそば粉を使ったから「そばは金を集める」などの縁起かつぎの意味もあるとか。
 
●おせち料理
旬の食材と乾物を組み合わせてつくられた、お正月の保存食。二親(ニシン)から多くの子が生まれるようにと数の子を、勤勉で「まめまめ」しく働けるようにと黒豆を、「よろこぶ」に通じる縁起物として昆布を食べるなど、幸福を願う思いが込められています。

●初詣
基本は三が日(1月3日まで)ですが、松の内(1月7日)までに済ませるのが一般的です。まず、一礼して鳥居をくぐります。参道の中央は神様の通り道なので端を歩き、手水舎で心身を清めてから拝殿へ向かいましょう。参拝するときも真ん中をさけ、「二礼二拍手一礼」の作法で祈念します。帰りも、鳥居を出たら一礼を忘れずに。

手水舎のお作法
① 右手で柄杓を取り、水をくみ上げて左手にかけて洗います。
② 柄杓を左手に持ち替えて、右手を洗います。
③ 柄杓を右手に持ち替えて左手で水を受けて、口をすすぎます。
④ 再度、左手を洗います。
⑤ 柄杓を縦にして、持ち手まで水を流して洗います。
 
参拝のお作法
① 拝殿の前で軽くおじぎします(一礼)。
② 鈴を鳴らし、静かに賽銭を納めます。
③ 深いおじぎを2回します(二礼)。
④ 2回手を打ちます(二拍手)。
⑤ 祈念します。
⑥ 深いおじぎを1回します(一礼)。
 
※ともに、神社によって作法が違うところもあります。

●おみくじ
吉凶を当てる占いや予言ではなく、神様からのメッセージです。どんな結果であっても、ありがたく受けとめましょう。悪い結果のおみくじは神社の木の枝に結ぶとよいとされていますが、持ち帰って神棚に上げたり、財布などに入れて持ち歩いたりするのもおススメです。
 
●初夢
一般的に、1月2日から3日にかけての夜に見る夢をいい、夢の内容で一年の吉兆を占う風習です。縁起のよい夢の代表格は、「一富士(=無事)、二鷹(=高い)、三なすび(=成す)」。もし、悪い夢を見てしまっても、魔除け・厄除けに効力のある南天(=難転)の木をゆするとよいそうです。

コラム:鬼は外、福は内 「節分」は旧暦の大晦日!?(2月3日)

旧暦で「立春」といえば、新年スタートの日。その前日の節分には、厄除けのために邪気(=鬼)を追い払う「豆まき」が行われます。古くから、豆は生命力と魔除けの力があると考えられてきましたが、芽が出ると縁起が悪いとされ、豆は炒る(=射る)ようにします。家庭で行うときは、まず各部屋の窓を開けておきます。ひと部屋ずつ家主が豆をまいて鬼を追い払い、その都度、子どもたちが窓を閉めます。これを繰り返し、最後に玄関を。まき終わったら、歳の数(または歳の数+1)の豆を食べて鬼退治終了です。

監修:岩下宣子氏
マナーデザイナー。現代礼法研究所主宰。
共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年「現代礼法研究所」を設立、主宰となる。マナーデザイナーとして、多数の企業や団体でマナー講座、指導、研修、講演などを行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。
著書・監修書は、『冠婚葬祭「きちんとマナー」ハンドブック』(主婦の友社)、『一行で覚える できる大人のふるまい方』『図解 マナー以前の社会人の基本』(講談社+α)、『葬儀・法要こころのこもったあいさつと手紙』(日本文芸社)、『美しいしぐさ教室』(洋泉社)、『赤ちゃん・子どものお祝いごとと季節のイベント』(河出書房新社)など多数。
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【書籍紹介】
年中行事やマナーをもっと詳しく! 日本のお作法の「いろは」を伝授
『あなたの人生を変える 日本のお作法』

監修:岩下宣子
出版:自由国民社
定価:1,200円(税別)
 
「行事の作法やしきたりは?」「祝儀袋・不祝儀袋の正しい書き方・包み方は?」「ふくさの使い方は?」「上座・下座とは?」など、マナーを知らないといざというときに慌ててしまいがち。マナーのルールは、人やものを大切にする心の表現です。この本で、年中行事や歳時記の意味と、今に通じる冠婚葬祭のマナー、日常生活の作法やマナー、ちょっとした心遣いを学びましょう。

UP DATE 2015/12/26

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