NEWS 2018

医療 2018.05.23

医療用に使えるES細胞の作製に成功、再生医療に新たな選択肢(京都大学)

2018年5月22日、京都大学は、
医療用に使えるES細胞(胚性幹細胞)の作製に
国内で初めて成功したと発表しました。
 
ES細胞とは、iPS細胞(人工多能性幹細胞)と同じく、
様々な細胞に変化する「万能細胞」の一種。
iPS細胞とは異なり、拒絶反応を抑える薬は必要ですが、
人為的に遺伝子を入れて作るiPS細胞よりも
品質が安定しやすいと考える研究者も多いです。

国内における人のES細胞作製は、2003年に京大が初めて成功。
しかし、受精卵を壊しての作製には倫理的な課題を指摘する声があり、
用途は基礎研究に制限され、治療には使えていませんでした。

一方で、海外ではすでに、目の難病や脊髄損傷の治療において
ES細胞を用いた臨床試験が進んでいました。
これを受け、国は2014年に新しい指針を策定。
医療用ES細胞の作製も認められるようになりました。
 
新指針の策定に伴い、
京大ウイルス・再生医科学研究所の末盛博文准教授らのチームは、
医療用に使えるES細胞の作製に着手。
今月7日に、作製に成功しました。
再生医療の新たな選択肢として、国内での普及を目指し、
まずは今年7月頃から、全国の医療機関などに提供を始める予定です。

ES細胞を使った研究では他に、
国立成育医療研究センター(東京)で、
肝臓病の赤ちゃんを対象とした治験が今秋にも始まります。

ES細胞の治療データはiPS細胞にも活かせるため、
2つの万能細胞を再生医療の「両輪」とし、今後の発展が期待されます。

 

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