NEWS 2018

医療 2018.05.28

「水疱性角膜症」、角膜の細胞移植で視力回復も(京都府立医科大学)

2018年5月28日、京都府立医科大学などのチームは、
「水疱性角膜症」の患者11人に対し、
他人の角膜細胞を人工的に増やして移植したところ、
全員の視力が改善したと発表しました。
 
水疱性角膜症とは、目の角膜が濁って視力が低下してしまう病気。
角膜を透明に保つ働きをする「内皮細胞」が減ることが原因と言われており、
国内の推定患者数は約一万人にものぼります。
現在の治療法としては、
アイバンクなどから提供された角膜を移植する方法(角膜移植)しかありませんが、
その角膜不足が課題となっています。
 
こうした状況を受け、京都府立医科大教授の木下茂さんらのチームは、
2013~14年に、米国のアイバンクから提供を受けた角膜から内皮細胞を取り出して培養。
40~80代の患者11人の角膜の内側に注入する臨床研究を実施しました。
その後、二年間の経過観察を行った結果、拒絶反応や感染症などが起こることもなく、
全員の角膜の濁りが回復。
眼鏡やコンタクトをした状態の視力ではありますが、
平均で0.2~1.0前後にまで改善させることに成功しました。
 
この方法であれば、一人の角膜から100人の治療に必要な内皮細胞が確保できるため、
現在の治療法における角膜不足の問題解決につながります。
 
木下さんらのチームは、「角膜移植に代わる治療法にしたい」と話し、
昨年から臨床試験(治験)を開始。
3年後を目途に、新しい治療法として国の承認を得ることを目指しています。
 
 

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