毎月、さまざまなテーマで実施しているアンケート。
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入院経験がある方のご意見など、
皆さまから寄せられた"生の声"をレポートしています!
臨床医を直接サポートし、一定の治療を行うことが認められている看護師、「ナースプラクティショナー」。日本では「特定看護師(仮)」という名称で、国家資格導入が検討されている段階です。医師の少ない離島や過疎地域では、看護師による医療行為が、切実に必要とされています。今回は「特定看護師(仮)/ナースプラクティショナー」についてのアンケート結果をレポートします。
アンケート属性 | |
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アンケート期間 | 2012年9月5日~10月4日 |
有効回答者 | 1225名 |
男女比 | ![]() |
年齢分布 | ![]() |
特定看護師(仮)について「言葉を知っていたし、どのような看護師なのか説明できる」と回答した人は、全体のわずか7.7%(94名)。ほとんどの人が「知らない」あるいは知っていても「詳しくは知らない」という結果で、中には医療や看護、介護の有資格者も多く含まれていました。海外に比べると、まだかなり低い認知度です。
特定看護師(仮)の導入に対して、知っている・知らないにかかわらず大多数の人が賛成しています。ただし、「知っている人」の賛成が89.4%であるのに対し、「知らない人」の賛成は85.7%と、認知度に合わせて賛成する人が減少します。
特定看護師(仮)の導入に対して、賛成しつつも「受診しない」と回答した人が12.1%(129名)いました。また逆に反対でありながら「受診する」と回答した人も11.9%(19名)います。
特定看護師(仮)の導入に賛成でも「受診しない」と回答した人の理由で、最も多かったのは「命に関わることならば、常に最良の医療を受診したい(受診させたい)」で41.9%(54名)でした。興味深いのは、「その他」の回答率がかなり高く、また、医療や福祉の有資格者が、割合として多くいたことです。
以下は、医療・福祉の有資格者による、「導入賛成+受診しない」に対する代表的な「その他」の回答です。
■その他の回答
・看護師への責任と、診断行為に対するリスクが高すぎると感じる。
・責任の所在が不明瞭だから。
・緊急性の高い場合は良いと思うが、その場合でも医師との連携は必ず必要。
・分野、範囲を特定すべき。
・実績がないうちは、やはり躊躇する。
特定看護師(仮)について「どのような看護師か説明できる」とした人を、「一般」と「医療・福祉の有資格者」とに分けて回答をまとめました。いずれも「熟練の看護師ならば、判断可能と思える医療診断もある」が一番で、「一般」で45.0%(18名)、「医療・福祉の有資格者」では52.3%(23名)と増え、経験のある看護師に対する信頼や期待を感じます。
■その他の回答
・急変時に、より早く対応できる可能性がある。ただし責任応分のメリットが必要(給料なり、安全面の保証などの)
「特定看護師(仮)/ナースプラクティショナー」について、また、このアンケートの結果や内容についてのご意見やご感想は、Nursing-plaza.com公式Twitterまでお寄せください。