毎月、さまざまなテーマで実施しているアンケート。
一般の方々が注目していることや、
入院経験がある方のご意見など、
皆さまから寄せられた"生の声"をレポートしています!
近年、要介護者と旅行に行く方が増えています。その手助けとなると注目されているのが、要介護者の外出を支援する「ガイドヘルパー(移動介護従事者、外出介護員)」です。今回は、「ガイドヘルパー」についてのアンケート結果をレポートします。
アンケート属性 | |
---|---|
アンケート期間 | 2013年2月5日~2013年3月4日 |
有効回答者 | 1352名 |
男女比 | ![]() |
年齢分布 | ![]() |
介護が必要な方と旅行に行ったことがある(「はい」)と回答した人は、16.9%(229名)でした。回答者の中ではまだ少数です。
要介護者との旅行経験者の中で、旅行に不安があったと回答した人は、32.8%(75名)でした。安心できたと回答した人(「安心して旅行できた」+「やや安心だった」)は、66.8%(153名)でした。実際の旅行中も、一定の安心感を持った人が多くなっています。
「対応できる体制・システムがない」、「対応できる体制・システムはあるが費用が掛かる」という仕組みの問題を挙げた人が、全体の62.2%(841名)にのぼり、現状要介護者が旅行に行くのに十分なサービスが整備されていないことがわかります。また「介護されている本人が旅行に対し消極的」、「ほかの旅行者に迷惑がかかる」と回答した人はそれぞれ2割以下となっています。「その他」の回答には、「介護する側の負担感」、「万一の事故が不安」などの回答が見られます。
その他の回答
・世間の意識。
・システムがあっても必ずしも十分ではなく、費用もまちまちである。また、旅行先での受け入れ体制や理解もさまざまであるため、準備に時間や手間がかかる。
・バリアフリーの旅館や車椅子のまま移動できる風呂など利用したが、一緒に行く家族が疲れてしまう。
・介護者自身が、旅先での不安などの緊張から、疲れやすくなってしまう。
介護旅行サービスを利用してみたい(「はい」)と回答した人は、53.9%(729名)と半数を超え、要介護者との旅行に関心が高いことがわかりました。
介護旅行サービスを利用したくない(「いいえ」)と回答した人に利用したくない理由を聞いたところ、「費用が高そう」が47.5%(296名)、「プライベートな旅行に他人が付き添うのに抵抗がある」が33.2%(207名)と、この2つの理由で8割を超えています。費用面の不安と他人の付添に抵抗感のある人が多い結果となっています。「その他」の回答には、「要介護者本人が消極的、そこまで望まない」、「自身が介護できる(資格がある)から、サービスは必要ない」などの回答が見られます。
その他の回答
・要介護者本人がそこまで望まない。
・家族に看護師、介護福祉士、ホームヘルパーの資格を持っているので、ガイドヘルパーに頼らなくても安心して旅行できるから。
・イメージがわかない。
「旅行先で何かあったときに利用できる、医療機関やサービスの充実」が38.1%(515名)で最も多く、ガイドヘルパーや看護師等の人的なサービスの利用意向はやや低くなっています。旅行経験の有無で比較すると、経験のある方は人的サービスを希望する比率が下がり、医療サービス希望の比率が上昇。ガイドヘルパー全般の広報・周知のほかに、被介護者との旅行経験者に対してその負担感や抵抗感を取り除くためのサービス提供も今後の課題となるでしょう。
その他の回答
・ガイドヘルパーの能力や介護専門の設備の基準がどの程度かにもよるのでコメントできない。
・施設で利用できる貸し出し車いすは座面が硬く、長く乗っていられません。有料でもいいので調子がいい車いすのレンタル推進をしてほしい。
・大きめな浴室や、車椅子でも利用可能な室内。特に食事は、刻み食やお粥などに対応できる配慮やサービスがあれば、喜ばれると思います。
・24時間体制の病院。