毎月、さまざまなテーマで実施しているアンケート。
一般の方々が注目していることや、
入院経験がある方のご意見など、
皆さまから寄せられた"生の声"をレポートしています!
新型インフルエンザの発生や薬剤耐性菌問題等、医療機関における感染症対策への関心や要望が高まりつつあります。医療施設管理者の責務や権限と、一般の医療施設利用者の関心がどう異なるか等、感染症対策をより効果的なものにするための実態把握が欠かせません。今月は院内感染についてのアンケート結果をレポートします。
アンケート属性 | |
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アンケート期間 | 2013年6月5日~2013年7月4日 |
有効回答者 | 1454名 |
男女比 | ![]() |
年齢分布 | ![]() |
院内感染に関し、「言葉を知っていたし、どのようなことを指すか説明できる」と回答した人が53.6%(779名)、「言葉を知っていたが、詳しくは説明できない」と回答した人42.4%(617名)を合わせると95%を超えています。「院内感染」という用語は、ほぼすべての年代、職業に浸透している結果となりました。
通っている医療施設での院内感染対策について聞いたところ、「わからない」が56.3%(819名)で最も多く、次いで「実施されている」が36.8%(535名)、「実施されていない」が6.9%(100名)の順となりました。前問の用語認知と比較して、どういった対策をどのように周知するかが課題となっています。
通っている医療施設での院内感染対策についての情報経路は、最も多いのが「対策についてのポスターやリーフレットなどの掲示物」で65.0%(348名)でした。その次に多かったのは「病院職員による口頭での説明」で19.1%(102名)、等の順となりました。施設内にあるポスターやリーフレットに気付くかどうかが、多くの人にとって認知のカギとなっている模様です。
その他の回答
病院選択時の「院内感染対策」の重視度について、「影響する」と回答した人が66.6%(968名)、「影響しない」と回答した人が33.4%(486名)となりました。通院先での感染管理対策の有無よりも、院内感染対策の重視度が病院選択に影響するとの回答が上回り、潜在的な関心の高さがうかがえます。
消毒スプレーの利用について、「毎回利用する」と回答した人が27.2%(395名)、「時々利用する」と回答した人が39.2%(570名)となり、約3分の2弱の回答者が一定の頻度以上消毒スプレーを利用すると回答しています。院内感染対策の重視度とのクロスでは、「影響する」と回答した人は、一定頻度以上(「毎回」又は「一定」)利用する人が多くなっています。
手指消毒スプレーの使い方について聞いたところ、正しい使い方である「乾いた手で液が乾くまで手全体によくすり込む」と回答した人が82.4%(1198名)となりました。ほとんどの人に正しい使い方が浸透していますが、「手全体によくすり込み、その後手を洗う」が14.8%(215名)、「濡れた手で手全体によくすり込み、ハンカチでふく」が2.8%(41名)と誤った使用法を選んだ方もいらっしゃいました。院内感染対策の重視度とのクロスでは、「影響する」「影響しない」の回答者間で使用方法の違いに大きな差異は出ませんでした。
院内感染対策で最も期待されているのは、「感染症の疑いのある人と一般患者の待合室を分ける」が30.2%(439名)、次いで「手指消毒のための消毒スプレーなどの設置」が18.8%(274名)、「トイレ、待合室のイスや床など、共有スペースの定期的な消毒」が14.6%(213名)の順となりました。他人からの感染を防ぎたいという回答群が目立つ結果となっています。
その他の回答