毎月、さまざまなテーマで実施しているアンケート。
一般の方々が注目していることや、
入院経験がある方のご意見など、
皆さまから寄せられた"生の声"をレポートしています!
厚生労働省の調査によると、自分が要介護状態になった場合、自宅での療養を望む人が約6割となっており、今後在宅医療や訪問看護のニーズはさらに高まると予測されます。多職種による地域医療連携を強化して、よりよいサービスの提供を目指すためには、訪問看護に何が求められるのでしょうか。今月は、「訪問看護」について皆さまのご意見をお聞きしました。
アンケート属性 | |
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アンケート期間 | 2014年9月5日~2014年10月4日 |
有効回答者 | 857名 |
男女比 | ![]() |
年齢分布 | ![]() |
自身や家族が看護師による訪問看護を利用したことがあるか聞いたところ、「現在利用中」と答えた人が4.3%(37名)、「過去に利用したことがある」が12.3%(105名)、「訪問看護関係の仕事に就いている」が1.3%(11名)となりました。性・年代別では、「現在利用中」「過去に利用したことがある」ともに、女性の回答者の方が男性よりも多くなっています。介護と同様に、女性が担い手になってる傾向が見られます。
訪問看護で利用できるサービスのうち、このアンケートで初めて知った項目を聞いたところ、「ターミナルケア(がん末期や終末期のケア)」で30.0%(257名)、「人工呼吸器など医療機器のチェック」24.0%(206名)、「介護予防」23.0%(197名)などが多く挙がりました。これらの周知が課題となります。「どれも知っていた」方は28.6%(245名)で、利用経験の有無では明確な差異は見られませんでした。
訪問看護利用経験者に、自身や家族が訪問看護を利用する際のサービスに望むことを聞いたところ、最も多いのが「夜間や土日祝日にも対応してほしい」で45.8%(65名)、次いで「訪問の回数を増やしてほしい」で30.3%(43名)、「家族でできる簡単なケアを教えてほしい」28.2%(40名)などの順となりました。統計的な差異までは見られませんが、「現在利用中」では「医療施設との連携を強化してほしい」と回答した人が目立ち、「過去に利用したことがある」では「夜間や土日祝日にも対応してほしい」「訪問の回数を増やしてほしい」を含めて他の回答を選ぶ人が多くなっており、求めるものがやや異なる結果となっています。
その他の回答
訪問看護を受ける際、看護技術以外で訪問看護師にどのような資質を求めるかを聞いたところ、最も多いのが「気遣いができる」で46.3%(397名)、次いで「対応が丁寧」44.7%(383名)、「質問・相談に快くのってくれる」38.7%(332名)などの順となりました。訪問看護を「現在利用中」「過去に利用したことがある」ともに「気遣いができる」「対応が丁寧」を選ぶ回答者が多くなっています。「訪問看護関係の仕事に就いている」回答者では「元気がある」と回答している人が多くなっています。サービス提供者側と受ける側で認識が異なる可能性が考えられます。
その他の回答
今後自身が要介護・要支援になった場合、どこで療養したいかを聞いたところ、最も多いのが「自宅(一人暮らしもしくは配偶者と同居)」で31.9%(273名)、次いで「介護施設」18.9%(162名)、「自宅(子どもなどの家族と同居)」13.5%(116名)などの順となりました。訪問看護の利用経験別でみると、経験が無い回答者では、「自宅(一人暮らしもしくは配偶者と同居)」と「わからない」の回答が拮抗していますが、経験者では現在・過去の経験者いずれも「自宅(一人暮らしもしくは配偶者と同居)」の比率がかなり高くなっています。訪問看護を実際に利用したことにより、訪問看護師に安心感や信頼感をもっている人が多いことがうかがえます。
その他の回答