毎月、さまざまなテーマで実施しているアンケート。
一般の方々が注目していることや、
入院経験がある方のご意見など、
皆さまから寄せられた"生の声"をレポートしています!
「介護支援ボランティア制度」とは、登録をした元気な高齢者が、介護・福祉の施設などでのボランティア活動を行い、それに応じて交付金を得られる制度です。ボランティアを通じて介護への理解や介護予防、生きがいづくりにつながるとされ、全国の自治体で導入が進んでいます。今月は、「介護支援ボランティア制度」について、皆さまのご意見をお聞きしました。
アンケート属性 | |
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アンケート期間 | 2014年12月5日~2015年1月4日 |
有効回答者 | 1401名 |
男女比 | ![]() |
年齢分布 | ![]() |
「介護支援ボランティア制度」の認知度を調査したところ、「知っているし、詳しく説明できる」と答えた人が2.7%(38名)、「知っているが、詳しくは説明できない」が31.0%(434名)となりました。年代別の認知度を見ると、回答者層が若年・中年層に比重が置かれていることもあり、実際の制度対象者である高齢層よりも、若年中年層に認知されている傾向にありました。
「介護支援ボランティア制度」について知っている人に、自身や家族が登録・参加したことがあるか聞いたところ、「経験がある」と答えた人が10.4%(49名)、「経験がない」が86.0%(406名)となりました。経験者は約10%と少数ですが、性・年齢クロスで「経験がある」実数が最も多いのは20~30代の女性でした。本人ではなく両親または祖父母が登録・参加したものと考えられます。
「介護支援ボランティア制度」に自身や家族が登録・参加したことがある人に、どのような介護・福祉サービス事業に参加したか聞いたところ、最も多いのが「利用者の話し相手」で59.2%(29名)、次いで「レクリエーションの指導、参加支援」44.9%(22名)、「行事などの手伝い」40.8%(20名)の順となりました。複数回答の選択傾向を見ると、「レクリエーションの指導、参加支援」と「行事などの手伝い」という組み合わせがやや多く、「利用者の話し相手」は満遍なく回答者がいる結果となっています。
地域の高齢者が「介護支援ボランティア制度」に取り組むことで、地域全体の介護予防の効果はどれくらいあると思うか聞いたところ、「とても効果が高い」と答えた人が33.5%(470名)、「やや効果がある」が56.6%(793名)となりました。肯定層を性・年代別に見てみると、女性では20~30歳代、男性では40~50歳代の比率が高くなっており、制度の効果を肯定的に見る年代が性別で異なる特徴が見られました。
「介護支援ボランティア制度」に自身や家族が登録・参加したことがある人に、制度の実際の効果を聞いたところ、「とても効果が高い」と答えた人が42.9%(21名)、「まあ効果がある」が46.9%(23名)となり、効果があると評価した人は(4)同様に9割近い結果となりました。肯定層を(1)の制度認知度別に見てみると、(1)で「知っているし、詳しく説明できる」と答えた登録・参加経験者はほとんどが「とても効果が高い」と積極的に評価しています。
実際に自身が高齢者になった際「介護支援ボランティア制度」に参加したいか、または参加経験がある場合今後も参加したいか聞いたところ、「参加してみたい」と答えた人が64.7%(907名)、「参加したくない」が35.3%(494名)となりました。(1)(2)とのクロスで見ると、制度認知や参加経験の有無に関わらず「参加してみたい」という回答が多数を占めています。参加経験の有無よりも、制度認知層に参加意向がより強く見られました。