毎月、さまざまなテーマで実施しているアンケート。
一般の方々が注目していることや、
入院経験がある方のご意見など、
皆さまから寄せられた"生の声"をレポートしています!
近年、親などの介護を理由に仕事を辞めざるをえない「介護離職」が問題になっています。仕事と介護を両立させるにはどのような職場環境、介護サービスが必要なのでしょうか。皆さんの介護の経験や考えなどをお聞きしました。
アンケート属性 | |
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アンケート期間 | 201710月5日~2017年11月4日 |
有効回答者 | 1549名 |
男女比 | ![]() |
年齢分布 | ![]() |
同居家族の介護をしたことがある人に、介護を理由に離職した経験の有無を聞いたところ、離職したことがある人は25.5%と全体の4分の1を占める結果となりました。
介護のために離職した理由では、「時短勤務や早退、有給休暇が自由に使える職場環境ではなかった」(74.3%)が最も多く、職場環境の問題が第一にあがりました。また、「自分以外に介護をする人がいなかった」(50.4%)も多く、ほぼ半数の人があげています。介護をする人がいないために自ら仕事を辞めるケースが多いことも大きな問題と推察されます。
その他
介護経験および離職経験を問わず、アンケート回答者全員に、「働きながら介護をする上で、どういうときにサービスを利用したいか」を聞いたところ、「仕事や外出時でのデイサービス(通所看護)」(43.9%)、「体調不良時や出張時など、短期間施設に預ける」(35.2%)、「日中の時間帯での訪問介護」(30.5%)が、上位の回答となりました。全体の3割を超えています。前問の離職した理由に『自分以外に介護をする人がいない』が多かったように、仕事をしながらの介護は自分だけではかなりの負担となり、さまざまなケースで介護サービスの利用が求められているといえます。
その他
また、アンケート回答者全員に、仕事と介護を両立するために必要な環境を聞いたところ、「職場の介護制度(介護休業制度など)がしっかりしている」(53.7%)や「時短勤務や早退、有給休暇、在宅勤務などが自由に使える職場環境」(48.1%)といった職場の制度や環境の改善をあげる人が多く、全体の約半数を占めました。続いて、「介護サービスが十分に受けられること」(46.8%)や「家族など周りに介護をサポートしてくれる人がいること」(36.6%)といった回答が多くあがり、自分以外の人やサービスでの支援が求められていると言えます。
その他
仕事と介護を両立させる際の不安な点という設問では、まず、「特に不安に感じない」という回答が1%未満で非常に少なく、ほぼすべての人が何らかの不安を抱えていることがわかります。具体的には、「職場の人に迷惑をかけてしまう」(51.4%)、「仕事に影響がでる」(47.6%)という仕事面の不安、「費用負担が大きい、負担を継続できなくなる」(46.9%)という費用面の不安、「自分自身の体調や精神面に不調をきたす」(41.1%)、「ちゃんと介護できるかどうかわからない」(40.9%)といった自分の体調や精神面に不安を抱く人が4割~5割を占めています。
その他