毎月、さまざまなテーマで実施しているアンケート。
一般の方々が注目していることや、
入院経験がある方のご意見など、
皆さまから寄せられた"生の声"をレポートしています!
皆さんは「心不全パンデミック」という言葉をご存知でしょうか。高齢化がさらに進むと言われている2025年には、慢性心不全患者が125万人に達すると予想され、医療機関の混乱は避けられないとの予測もあり、医療業界では心不全への関心が高まっています。一方、医療機関を受診する側の方の心不全への関心度はどれくらいなのでしょうか。心不全に関するみなさんからの率直なご意見をおまとめしました。
アンケート属性 | |
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アンケート期間 | 2018年10月5日~2018年11月4日 |
有効回答者 | 1399名 |
男女比 | ![]() |
年齢分布 | ![]() |
心不全の具体的な症状を詳細まで知っている人は全体の約1割にとどまり、「なんとなく知っている」が75%を占めました。
心不全の症状を知っている人にその認知経路を聞いたところ、「ニュースや医療に関するテレビ番組」(67.6%)が突出して多く約7割、次に多いのが「インターネット」(28.5%)で、約3割を占めました。具体的な症状を詳細に認知している人が少ないことからすると、テレビやネットで流れてくる情報を受動的に接触した程度で、自ら「知りたい」「調べたい」という意識から情報を得ている人は少ないと推察されます。
その他
救命処置方法の認知の程度は、「心臓マッサージ、人工呼吸、AEDの方法を一部知っている」(44.2%)が最も多く、「呼吸の有無が確認できる程度で、心臓マッサージ、人工呼吸、AEDの方法は知らない」(21.4%)、「呼吸の確認から心肺蘇生法の手順や方法まで、全く知らない」(21.3%)がともに2割を占めるという結果でした。救命の可能性を高めるためにも、多くの人に救命処置への関心を持ってもらい、認知を広げる必要があると思われます。
心不全に関するセミナーや心肺蘇生法などの講習会への参加意向を聞いたところ、参加意向者の比率は56%と半数を超えました。心不全の理解度が低く、心肺蘇生法の手順や方法を知っている人が少数であるため、地域でのセミナーや講習会の開催は、関心を喚起するために有効な手段と考えられます。
心不全に関して知りたいことを聞いたところ、「心不全の兆候」(59.0%)が最も多く約6割を占め、つづいて「心不全の症状」(48.2%)、「心不全の原因」(46.9%)がそれぞれ5割弱という結果でした。心不全に関する知識が浅いため、疾患自体の情報を求めている人が多いようです。この他、「心不全の治療法」(37.0%)、「心不全になりやすい人の特徴」(37.0%)、「心不全の予防策」(36.0%)といった予防や治療に関する情報が4割弱でつづいています。
その他