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がちょっぴり気になるアレコレにお答えします!休憩時間や通勤などのスキマ時間にサクッと読めるお役立ちコラムです。

看護師さん、介護士さんのお悩み解消にサッとひと刺激
~ツボ実践編~

前編でツボをしっかりと理解していただいたところで、実際にツボを刺激してみましょう。今回は、看護、介護の業界で働く皆さんにとっては、まさに「あるある!」といったシチュエーション、症状に対して、より効果が出やすいと思われるものをピックアップしました。もちろんコレだけでバッチリOK!とは言いませんが、緩和・解消の一助にはなるはず。ツボの専門家である鍼灸師の嵯峨野智夏先生に、看護師・介護士さんに多いお悩み別、おすすめのツボについてお話をお聞きしました。

働く看護師さんのお悩みあるある その1…【腰痛】

これぞ職業病のトップクラス!?

ベッドから車いすへの移乗、体位交換、入浴の介助……など、よくよく考えてみると、看護・介護の日常のあらゆるシーンにおいて、まさに要となっている腰! 負担がかからないわけがありませんよね。
 
日本看護協会の調べによると、腰痛を抱えている看護職の割合は5~7割にものぼっているそうです。中には、腰痛が原因で離職してしまう人も少なくないという事実! 看護・介護の職場における腰痛予防は、人材確保という意味においても重要な課題となっています。

◆腰痛に効果的なツボ3選◆

今回ご紹介する腰痛緩和対策のためのツボは3穴。腰の「志室(ししつ)」、ふくらはぎの「承筋(しょうきん)」「承山(しょうざん)」です。
 
・志室(ししつ)
●ツボの場所:背骨から指4本分外側(左右とも)で、ほぼウェストのくびれの高さ。
●刺激の仕方:背中をまっすぐのばした姿勢で、ウェストをつかむようにして両方のツボ付近に
       親指を当て、体の中心に向けて響くポイントを刺激します。
       刺激しながら深呼吸をするとより効果的です。
●回数の目安:1回につき5秒間押すのを3回で1セット。これを1日3~5セット程度。
●タイミング:いつでもかまいませんが、入浴中・入浴後はより効果的です。

・承筋(しょうきん)
●ツボの場所:腓腹筋(ふくらはぎ)のいちばん太いところの中央。
 
・承山(しょうざん)
●ツボの場所:ひざ裏側の太いしわの中央と、かかとを結んだ線のほぼ真ん中(ふくらはぎに力
       を入れ、アキレス腱から人差し指を滑らせたとき、自然に止まるところ)。
 
※以降、承山、承筋の両ツボ共通となります。
●刺激の仕方:座った姿勢で両手でふくらはぎをつかみ、両手の親指を重ねてツボ付近の響くポ
       イントを探し当て、刺激します。この際、上方向に向けて刺激すると、筋肉の流
       れに合うため、より効果がアップします。また、このツボを刺激しながら足首を
       ぐるぐるまわすことで、実際にやってみるとよくわかりますが、より効率的に刺
       激が伝わり効果的です。むくみや足の冷えが気になるときにもおすすめですよ。
●回数の目安:1回につき5秒間押すのを3回で1セット。これを1日3~5セット程度。
●タイミング:いつでもかまいませんが、入浴中・入浴後はより効果的です。

 

働く看護師さんのお悩みあるある その2…【肩こり】

もはや日本女性の国民病と言って過言でない!

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、女性のお悩み第一位の座に何年も君臨し続けているのが「肩こり」です(ちなみに二位が腰痛になります)。看護・介護業界はもちろん、そこにとどまらない、日本女性の悩みというわけです。
 
当然、看護師さん、介護士さんで肩がこるという人は少なくないはず、なのですが、先に出た腰痛に比べて軽視されがちな症状のような……でも侮るなかれ! 常態化した肩こりを放置することで、こりが痛みになり、さらには頸肩腕症候群など重症化する恐れもあるのです。

◆肩こりに効果的なツボ◆

肩こり対策として今回ご紹介するツボは、肩甲骨付近に位置する「肩貞(けんてい)」です。

・肩貞(けんてい)
●ツボの場所:わきの下から縦にできるしわの端から指の幅1本分上
●刺激の仕方:肩こりにお悩みの方であれば、日々、無意識にやっているポーズかもしれません
       が、背中に手をまわし、指2~4本でツボ付近の響くポイントを探しながら刺激し
       ます(左右とも行う)。この際、背中はまっすぐ伸ばした姿勢で。また、刺激し
       ているツボ側の腕のひじを曲げた状態で、ひじを回しながら刺激するとより効果
       的です。

※肩貞を含めたこの付近のツボは、肩甲骨周りに扇形に広がる筋肉をまとめて刺激できる場所にあります。このため、ピンポイントの刺激でも肩周辺の広い範囲に作用を及ぼすことが可能で、特に肩甲骨周りの肩こりには効果を発揮しやすくなります。

●回数の目安:1回につき5秒間押すのを3回で1セット。これを1日3~5セット程度。
●タイミング:いつでもかまいませんが、入浴中・入浴後はより効果的です。
 

働く看護師さんのお悩みあるある その3…【メンタル不安】

看護職がストレスを受けやすい理由とは?

いくつもの研究論文で、メンタルヘルスに関して、看護職はハイリスクグループといわれていますが、これを裏付けるかのように、厚生労働省が発表した「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」では、看護職を含む医療・福祉(医療業)が、精神障害の労災請求件数の多い職種第2位となっています(ちなみに1位は社会福祉・介護事業です)。
 
看護職特有といえるストレス事例としては、まず第一に、仕事への使命・緊張感が挙げられます。確かに、人命に関る仕事ですからね。そして、チーム医療などにおける人間関係や、不規則、過多になりがちな勤務時間(労働環境)も大きな問題に。さらには、患者さんやその家族との関係に関することも指摘されています。

◆メンタル不安に効果的なツボ3選◆
今回ご紹介する、メンタル不安の緩和にお役立ていただきたいツボは、頭の「百会(ひゃくえ)」、「神庭(しんてい)」、胸の「壇中(だんちゅう)」の3穴です。
 
・百会(ひゃくえ)
●ツボの場所:両方の耳の上端を結んだ線と、
       人の体の真ん中を通る線(正中線)が交わったところ
 
・神庭(しんてい)
●ツボの場所:人の体の真ん中を通る線(正中線)の上で、前髪の生え際のすぐ上
 
※以降、百会、神庭の両ツボ共通となります。
●刺激の仕方:メンタル系のツボに関しては、基本的に強い刺激は逆効果になりがち。
       弱めの刺激でも十分響きは感じられます。
       そこでオススメの刺激法のひとつが「指先でトントン叩く」です。

叩く刺激は筋肉の緊張具合を調整するセンサーに働きかけ、揉んだときと同じように緊張をゆるめることができます。ドアをノックするときのように手首のスナップをきかせて、叩く音が頭の中に心地よく響くように軽いタッチで叩いてください。
「神庭」「百会」それぞれを単体で刺激するのもいいですが、両ツボのあいだをトントン叩きながらゆっくり往復するパターンもオススメです。
刺激の際は髪の毛をほどいた状態で行いましょう。頭皮マッサージやブラッシングの後に行うとより効果的です。

●回数の目安:単体のツボの位置だけで刺激する場合は15回、
       両ツボを往復する場合は30回でそれぞれ1セット。これを1日3セット程度。
       1セット終了後は15分以上の間隔を空けます。
●タイミング:休憩時間や帰宅時、寝る前などリラックスできるときが効果的です。
 

膻中(だんちゅう)
●ツボの場所:人の体の真ん中を通る線(正中線)と、左右の乳頭を結んだ線の交わったところ
●刺激の仕方:先にご紹介した「神庭」「百会」と同じく、刺激はソフトに。
       そして、こちらも「指先でトントン叩く」のが大いに効果的です。

布団に入ったら、膻中単体、もしくは膻中を中心とした正中線上の上下数センチほどを往復させます。胸の中に心地よく音が響く程度の強さで叩いてください。寝付けないときは、【ツボ刺激1セット→深呼吸5回→ツボ刺激1セット】を繰り返してみましょう。3セット続けて行ってもよいですが、体がリラックスしてきたと感じたら途中でやめます。

●回数の目安:ツボの位置だけで刺激する場合は15回、
       往復しながらの場合は30回でそれぞれ1セット。これを1日3セット程度。
●タイミング:寝る前の刺激が効果的です。

慢性的な症状の場合、改善には比較的時間がかかります。なので、日々続けることも大変重要です。また、症状が重い場合や、「より高い効果がほしい!」という方は、専門家に直接ご相談されるという手も。
 
ツボへの刺激で心身のお悩みの緩和・改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

はり・きゅう澄月堂
嵯峨野智夏(さがのともか)氏
 
鍼灸・マッサージ師。2006年 東洋鍼灸専門学校卒業。同年 はり・きゅう澄月堂を開業し現在に至る。その丁寧な施術に遠方より来訪する患者も多く、都内2カ所のサテライト治療室と出張施術でさまざまなニーズに対応している。臨床の傍ら、2006年より2013年まで母校で鍼灸実技の講義助手を務め、8年間で約1000人もの鍼灸師の養成にかかわる。
 

UP DATE 2018/10/04

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