デキル人へ一歩前進 お役立ちライブラリ

キレイのひみつ、元気の秘訣、おいしいごはん、リフレッシュ術など、皆さん
がちょっぴり気になるアレコレにお答えします!休憩時間や通勤などのスキマ時間にサクッと読めるお役立ちコラムです。

「自然のお守り薬」で不調知らず!
フィトテラピーを生活に取り入れよう

病院に行くほどではないけれど、なんだか体調が悪い……。不規則な生活を送りがちな看護師さん・介護士さんの中には、日常的に何らかの不調に悩まされているという方も多いかもしれません。日々起こる不調とどのように向き合い、解消していけばよいのでしょうか? そんなとき、頼りになるのが私たちの身近にある植物です。
植物には穏やかな作用で心身を整え、健やかな体をつくる力があります。そんな植物の力を利用して、自然治癒力を高め、心身の不調の予防やケアをする自然療法のことを「フィトテラピー」と言います。日本におけるフィトテラピーの第一人者でもある植物療法士の森田敦子さんに、植物の持つ力やフィトテラピーの始め方についてお聞きしました。疲れた体にやさしく作用する植物のパワー、あなたも実感してみませんか?

講師紹介

森田敦子氏
株式会社サンルイ・インターナショナル 代表
植物療法士

日本におけるフィトテラピーの第一人者。大学卒業後、大手航空会社の客室乗務員として勤務するも、ダストアレルギー気管支喘息を発病し生活が一変。フランスの「植物療法」に出会い、その効果を実感。本格的に植物療法を学ぶため退職、渡仏を決断し、フランス国立パリ第13大学で植物薬理学を修める。フランス人医師や薬剤師と一緒に植物療法と臨床を学ぶ。帰国後、多くの女性のために植物療法を広めるため会社を設立。「アンティームオーガニック」商品開発やスクール(ルボア フィトテラピースクール)なども主宰し、フィトテラピーに関する著書を多数出版。スクールには、看護師・介護士をはじめ多くの著名人からも支持を得ている。

植物の力で不調を根本から直す
世界で広がるフィトテラピー

日本では「植物療法」と訳されるフィトテラピー。古くから日常生活に根付いているヨーロッパ諸国の中でも、フィトテラピー先進国と言われるのがフランスです。フランスでは医学的に効能が認められ、不調があれば「エルボリステリア」と呼ばれるハーブ薬局で自分の体質や体調にあった植物を調達し、自分でケアを行うという習慣が根付いています。
 
「私が学んだパリ13大学では、植物薬理学が医薬学部の専門課程に位置付けられていました。なぜ医薬学なのかと言うと、医師の方々による臨床と基礎研究によって、効果や効能が科学的に立証されているから。医薬学と言うと難しいように感じますが、生活の中に手軽に取り入れられるものなんですよ」(森田敦子氏)

まだ日本では耳慣れないフィトテラピーですが、近年、女性を中心に広がりつつあります。

「少しの不調なら、薬を飲むより自分でケアしたいという女性が増え、その方法としてフィトテラピーが知られるようになってきました。働く女性が増えたことで、多くの女性が月経痛、むくみ、うつ、不妊など、何らかの不調を抱えるようになったことも大きいですね」

▲フランスのエルボリステリア ハーブ薬局とも呼ばれ、ヨーロッパの人々の暮らしに根付いている

人間の体に作用する
植物が持つパワーとは?

植物には、抗菌、発汗、鎮痛など人間の体に与えるさまざまな作用があります。フィトテラピーでは、体に良い成分を含んでいる植物のエキスを体内に取り入れることで、不調を根本から治していきます。植物がなぜ人間の体に効くのでしょうか。
 
私たちの体の一番のもとになっているのは植物です。穀物、果物、野菜、そして牛や豚、鶏も植物を食べて育っています。不調に対して植物が効くのは、人間の体との親和性が高いからなんです。私たちが生きるためのエネルギーを植物が太陽を使ってつくってくれていると言えますね」
 
日常的に化学薬品などに触れる機会が少なくない看護や介護の現場。「看護師さん・介護士さんにこそ、“自然の薬”でケアをするフィトテラピーを日常に取り入れてほしい」と森田さんは強調します。なぜでしょうか。
 
「看護や介護は生命と直結しているお仕事なので、みなさん計り知れないストレスを抱えています。そのうえ、夜勤による不眠、立ち仕事によるむくみなど、肉体的にも負担が大きい。不調を薬で解消することもできますが、飲み続けることに不安を感じる方も少なくありません。また、不調の症状をすぐに治すと、その原因はわからないまま。自分の体の事情をもっと理解するためにも薬草の科学を知って実践してほしいのです。看護師さん・介護士さんがフィトテラピーの効果を実感できれば、患者さんや利用者さんにセルフケアの方法を伝えることもできます。自分の体をゆるめれば、やさしい気持ちで周りに接することができるはずです」
 

始める前に知っておきたい
フィトテラピーの基本

準備するもの
フィトテラピーを始めるにあたって、まず揃えたいのは自分の体質や不調に合わせた「ハーブ」「精油」です。それぞれ詳しく解説していただきました。
 
<ハーブ>
「薬草として用いられるハーブには、生のままのフレッシュハーブ、乾燥させたドライハーブがあります。フレッシュハーブの利点は自然の香りをそのまま堪能できること。一方、ドライハーブは成分が凝縮されているので、より高い効能が期待できます。料理やお茶に使ったり、ポプリにして香りを楽しんだりとさまざまな活用法があるのもうれしいですね。初めて購入する場合は、ハーブ専門店や植物療法士のいる店が安心です」

<精油>
「植物の芳香成分を抽出した天然のオイル。植物の香りを利用して自然治癒力を高めるために用いられます。不調の改善をめざすなら、「精油」あるいは「エッセンシャルオイル」と明記され、天然成分100%のものを選びましょう。精油は希少で高価なものなので極端に安いものには注意が必要です。ラベルに学名や原産地、栽培法、抽出方法などの表示があるかチェックしましょう」

植物の体への取り入れ方
取り入れ方には3つの方法があります。自分の好みやライフスタイルに合わせて自由に選び、毎日の習慣にしましょう。
 
<飲む>
「口から直接取り入れる方法で、最もポピュラーなのがハーブティーを飲むこと。生のハーブはあくまで香りを楽しむためのものなので、有効成分を役立てるならドライハーブがおすすめです。そのほか、「チンキ」と呼ばれるハーブの濃縮エキスをぬるま湯や水で薄めたものを取り入れる方法もあります。聞きなれない方も多いと思いますが、オーガニックショップなどで簡単に購入できますよ。」

<香る>
「鼻の粘膜や呼吸から有効成分を取り入れる方法。植物から抽出した精油は、香らせることで鼻の粘膜から脳に送られ、肺胞から体内に入っていきます。アロマポットやディフューザーなどの専用道具を使って芳香浴を楽しむほか、精油を精製水とアルコールで薄めたルームスプレー、天然塩に精油を混ぜたバスソルト、ドライハーブに精油をたらして香りを長持ちさせたポプリなどを利用する方法があります」

<塗る>
「皮膚から取り入れる方法です。アーモンドオイルやホホバオイルなどの植物オイルに精油を混ぜたマッサージオイルでマッサージするほか、痛みや凝りのある部分に精油を染み込ませたタオル湿布をあてるなどの方法もあります。その際、一緒に香りを嗅ぐことで呼吸からも取り入れることができます。」

「飲む・香る・塗る」で実践する
ストレスにおすすめのケア方法

効果はそれぞれのハーブや精油の成分によってさまざま。今回は「ストレス」を例に挙げて、「飲む・香る・塗る」を実践するおすすめのケア方法を解説していただきました。
 
「『飲む』ことで取り入れたいのが、穏やかに作用する精神安定剤と言われるメリッサ。女性ホルモンのプロゲステロンに似た作用があるのでPMSや更年期の症状にも効果があります。『香る』『塗る』なら、柚子がおすすめ。うつやイライラは、冷えをももたらしますが、植物オイルに、血行促進作用のある柚子の精油を数滴混ぜたものでマッサージすると、血流に入っていき体が温まります。また柚子に含まれる香り成分のリモネンは、嗅神経の働きによって副交感神経を優位にすることが科学的に立証されています。メリッサと柚子のケアを組み合わせることで、相乗効果が生まれ、数日で元気になりますよ」
 
 

最後に、フィトテラピーを普段の生活に無理なく取り入れる方法を教えていただきました。
 
傷ややけど、痛み止め、リラックスなどオールマイティーに使えるラベンダーの精油は常に持っておくのがおすすめです。また不調に合わせたドライハーブを使い捨てのお茶パックに入れて職場に持参すれば、休憩時間にハーブティーが楽しめます。自宅では植物オイルに柚子の精油を数滴混ぜたマッサージオイルを常備しておけば、ストレスによる冷えを手軽にケアできますよ」
 
慌ただしい日々の中でも、自分の体と向き合う時間を持ち、植物の力を借りて楽しくケアすれば、心身がほぐれていくのが実感できるはず。夜寝る前や職場の休憩時間に、できることから始めてみませんか?

フィトテラピーでいつまでも美しく!
森田さんおすすめ美肌レシピ

森田さんが実践している週に一度の「美肌ケア」とは?

植物オイルに柚子、ラベンダー(いずれも精油)を混ぜたもので顔をマッサージし、ラップで覆った上に温かいタオルをのせて15分。柚子が血流に入っていくことで血行が促進され、ポカポカと温まります。さらに内側から保水力と保湿力を高めるためにゴツコラのハーブティーを飲みます。植物の力で自身のホルモンバランスを整えているため、52歳にして肌ツヤのよさはもちろん、白髪もほとんどないそうです。

<森田氏おすすめ書籍>
心と体にもっとやさしく深く効く! 自然のお守り薬
〜薬だけに頼らず、植物の力で不調を治す! 〜


植物には心身を整え、健康な体をつくる力があります。効果的に、正しい知識でその植物の力を取り入れることができれば体は、根本から健康を取り戻し自然治癒力が驚くほど高まっていくのです。植物療法に興味のある方、初心者さんでも大丈夫。植物療法の基本から、体の不調や変化別の取り入れ方がイラストと写真で分かりやすく解説されています。植物のもつ、自然で優しい力にきっとあなたの身も心も安らげるはず。

UP DATE 2018/11/14

お役立ちライブラリTOPへ

こころのメンテ の最新記事

注目の記事をPick UP!!!

ページの先頭へ戻る