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キレイのひみつ、元気の秘訣、おいしいごはん、リフレッシュ術など、皆さん
がちょっぴり気になるアレコレにお答えします!休憩時間や通勤などのスキマ時間にサクッと読めるお役立ちコラムです。

災害・防災について広めよう!
命を預かるプロとしての大切な役割

近年、日本では地震や台風などの自然災害が多発しています。また政府や専門家は、これから異常気象や自然災害は増える傾向にあるとの発表もしており、不安は積もるばかり。Nursing-plaza.comで実施した「防災意識に関するアンケ―ト」でも、「被害に遭ったらどうしたらいいの?」「災害に備えるといってもなにをすればいいの?」といった意見が寄せられており、多くの人が災害や防災に関して不安や疑問を抱えているようです。もしも患者さんに、避難の正しい知識や災害が起きた時にとるべき行動を聞かれた時、あなたは答えられるでしょうか?

「防災意識に関してのアンケート」の結果もあわせてご覧ください!

Q1
実はよくわからない「避難勧告」や「警戒レベル」
いつ、どうやって身を守ればいいの?


水害や土砂災害の際に、避難を開始するかどうかの大きな判断材料になる“避難勧告”や“警戒レベル”。しかし、ユーザーへのアンケート調査では、二つの違いを理解しているかという問いに対し、「違うことはわかるが、意味をよくわかっていない」「違いはわからない」と答えた人が合わせて62.8%。なんと半数を超える結果になりました!
 
命を預かる看護師さんにとって、「知らない」では済まされないのが避難に関する知識。患者さんに聞かれたら、しっかりと答えられるように理解しておかなければいけませんよね。では、どうやったら簡単に覚えられるのでしょうか?
 
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A1
「避難指示」は、避難しなければいけない
「警戒レベル」は“4”で全員避難
 
避難勧告…避難場所へ移動することを“勧めている”
避難指示…避難場所へ移動することを“指示している”
 
読んで字のごとくですが、「避難勧告」は自己判断で行動すればよいのに対し、「避難指示」の場合は速やかに避難をすることが基本となります。「避難勧告」よりも「避難指示」のほうが緊急度が高いところがポイント。しかし、「避難指示」の場合でも、外の状況を見極めることが大切です。外に出ることでかえって危険性が高くなる場合は、「自宅避難」という判断も視野に入れて考えましょう。
 
警戒レベル…わかりにくい防災情報を5段階で明確にしたもの
 
災害時は多くの情報が飛び交い、なにに従えばよいのかわからなくなってしまう可能性があります。そんな時に役立つのが「警戒レベル」。避難に踏み切れない人は、「警戒レベル“4”で全員避難」と覚えておきましょう! 警戒レベル5はすでに災害が発生している状況を示しているので、警戒レベル4の段階で避難していないと、その後の避難が難しくなる可能性があることを覚えておいてください。


警戒レベルに関するチラシ
内閣府「防災情報のページ」
DLはこちら

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避難のタイミングを聞かれたときは「まだ避難勧告も出ていないし、大丈夫だろう」ではなく、「もうすぐ避難勧告が出るかもしれない、いつでも避難できるように備えておこう」という意識をもってもらえるように説明することが大切です。また、医療のプロとして、日頃から家族やご近所さん、患者さんに説明しておくことで、いざという時に助かる命が増えるかもしれません!


 

Q2
災害時の医療体制は?
病院にはどのような役割があるの?

災害時、病院は入院患者の安全を確保したり、けが人の受け入れを行ったりと、重要な役目を担います。しかし、災害に備えて病院がどのような体制を整備しているのか、一般の方にはあまり知られていません。今回のアンケートでも「災害時、どのように医療機関同士で連携をとるのか知りたい」などの声が多くありました。
 
災害が起きた場合、看護師さんは自分や家族の安全を確保した後、可能であれば勤務先へ急行し、病院の判断や指示に従うという手順を踏むことが多いでしょう。しかし、実際に災害現場に赴き、人命救助に加わりたいという看護師さんも少なくないはず。実は医療機関によっては、災害医療に特化した専門的な役職があることをご存知でしょうか?
 
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A2
病院は他の医療機関や行政と連携をとり、
災害専門の医療チームを派遣する
 
各都道府県には原則1カ所以上、「災害拠点病院」が置かれており、災害時に地域の中心となって医療活動を行います。また、災害発生時に被災地へ医療救護班の派遣も行っています。
 
派遣型の医療救護班は、DMAT(Disaster Medical Assistance Team)と呼ばれ、大規模災害に備えて専門的な訓練を受けているチーム。医師や看護師から構成された、最大5名のメンバーで、実際に災害現場に駆けつけ、救急医療を行います。
 
DMATに入るための最低条件は災害拠点病院に勤めていること。人選は病院の選抜基準によりますが、医師の場合は圧倒的に救急科の医師が多いそう。心身ともに負担の大きな仕事ですが、多くの命を救う大切な仕事です。
 
看護職には、さまざまな専門看護師制度があります。その中の一つが災害看護専門看護師。実務研修が5年以上あり、認定審査を通過しなければ資格を取得できない、災害看護のプロフェッショナルです。DMATが主に災害急性期の被災者支援を行うのに対して、災害看護専門看護師は災害発生直後から静穏期まで、被災者の心身や生活の支援を行います。また、現地医療スタッフの心理的サポートも行う大切な役割も担っており、災害医療の要となる重要な存在です。
 
久留米大学病院の看護師 岡崎敦子さんは、全国にまだ若干名しかいない災害看護専門看護師の一人です。災害看護の実態についてお聞きしている記事もあわせてご覧ください!
 
全国にわずか8名 災害看護専門看護師が考える「災害看護」のあり方とは
災害支援ナースとして災害支援を経験し見えた 「災害看護専門看護師」に求められる役割とは
 

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医療救護班の出動要請や、各医療機関との連携など、緊急事態でも速やかな連携がとれるように体制はどんどん改善されています。今後は一般の方にそれらのとり組みをアピールして、安心感をもってもらうことがポイントになってくるでしょう。
 

自らの安全を確保した後に目を向けてほしいのが、他人のサポート。大規模災害の場合、看護職の知識を生かして役に立ちたいと考える方もいるでしょう。しかし、具体的にどうすればその人たちの助けになるのかわからず、結局行動を起こせない人も多いのでは?
 
そこで、ここでは災害支援に二の足を踏んでいる看護師さんのために、とても簡単な二つの方法を紹介します!
 
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A3
ボランティアや募金など、
役立つ方法はさまざま
 
災害ボランティア
災害ボランティアは、被災地に実際に足を運び、避難所の手伝いや現場の片づけなどを行います。近年は、災害が起きた時に備え「災害ボランティアセンター」というボランティア活動用の拠点が設置されています。避難所には弱っている人が多くいるため、看護師など専門職の協力が常に求められています。まずは家から近い災害ボランティアセンターを調べ、募集している地域や内容を確認してみましょう。
 
災害ボランティア心得その1
ボランティア活動中のけがや事故に備え「ボランティア保険」に加入しておきましょう。料金は1,000円以下のものが多く、地域の社会福祉協議会で加入できます。災害時は特例でWebサイト上に保険加入サイトが開設される場合もあるので、チェックしてみましょう!
 
災害ボランティア心得その2
ボランティア用の食費や宿泊費などは支給されません! また、道具なども基本的には同様です。片付け作業などを手伝う場合は、ゴム手袋、長靴、ゴーグルなど、万全の装備で参加しましょう。
 
災害ボランティア心得その3
被災者の方と接する時は言葉づかいに注意! 「被災地」と言わず地名を使ったり、「瓦礫」ではなく「ご自宅」などと、言い換えることが大切です。
 
募金
実際に被災地へ足を運んで作業をするのはハードルが高い......と感じている人は、募金をしてみてはいかがでしょうか? 募金は、忙しい人や体力に自信のない人が簡単に、そして確実に力になれる方法の一つです。
募金には、被災者に直接渡される「義援金」と、被災地を支援する団体の活動資金として活用される「支援金」などがあることをご存じですか?
 
義援金
皆さんに馴染みのある、テレビや新聞で募集される募金などは義援金です。被災者に公平に配分され、被災地での救命や復旧活動に使われることはありません。お悔みや応援の気持ちとして贈られるお金になります。義援金に関してはコンビニやスーパーのなどに設置されている募金ボックスに1円から寄付が可能です。大きな額を寄付したい人は、災害ごとに開設される募金窓口を調べ、指定の口座に振り込むことで募金できます。
 
支援金
あなたが応援したい団体を自ら選び、その団体に寄付するお金は支援金として復旧活動に速やかに役立てられます。寄付先は主にNPOや個人団体になり、申込書などの手続きを経て入金を行います。実際に被災地で活動する人たちを応援したい場合は支援金の窓口を調べるべきですが、募金を偽った詐欺の可能性もあるので注意が必要です! 活動実績や実際にお金がどういった使われ方をするのか調べるようにしましょう。
 
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実際の被災者支援以外にも、防災イベントに参加してみるのもよいでしょう。特に「防災の日」である9月1日前後には、毎年さまざまなイベントが行われます。内閣府は「TEAM防災ジャパン」のWebサイトから防災情報を発信しており、各地で行われる防災イベントに関しても一覧で紹介されているのでぜひチェックしてみてください!
 
TEAM防災ジャパンウェブサイト
https://bosaijapan.jp/

今回のアンケートではほかに、「大切な人が入院している時に災害が起きたらどうすればいいのか」や「医療機関がどのような防災訓練を行っているのか」についてなど、災害に関するさまざまな疑問が寄せられました。災害が起きた際に人々の大きな支えになるのが医療です。看護師さんはプロの医療従事者として災害に関する知識や情報を知っておくだけではなく、発信していくことも求められているでしょう。

UP DATE 2019/11/20

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