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「まいにち養生3か条」から始めよう
ゆるゆる漢方生活のススメ

新年を迎え、気持ち新たにスタートを切るのにもぴったりな1月。看護師・介護士さんに、ぜひ今年から取り入れて欲しいのが、漢方家の櫻井大典先生が提唱している「ゆるゆる漢方」です。小難しいイメージもある漢方ですが、「ゆるゆる漢方」では、漢方薬も、難しい知識も、厳しい規則も必要なし! 目を向けるのは、自然の流れ、そして自分の体です。櫻井先生に、「ゆるゆる漢方」を取り入れた生活のポイントや魅力、そして日々の生活に簡単に取り入れられる「まいにち3か条」を教えていただきました。

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「予防」に注力し、自然の流れを取り入れた医学
漢方で病気や不調とは無縁の体を手に入れよう!

「ゆるゆる漢方生活」を始める前に、まずお伝えしておきたいのが、「漢方とは、どのような考え方に基づいた医学なのか」ということです。ここを理解しておくことで、ゆるゆる漢方生活にもグンと取り組みやすくなると思いますので、まずは、漢方についての知識を深めておきましょう! とはいえ、櫻井先生いわく「説明すると小一時間以上かかる」ほど、さまざまな考えや知識がある漢方。今回は、知っておくべき漢方の基本を教えていただきました。
 
「漢方とは、中国から伝わった中国医学(中医学)を、日本人の体や気候に合わせて改良しながら、独自に発展してきた日本の伝統医学です。中医学には、主に3つの特徴があります。
 
ひとつ目は、病気を未然に防ぐ『予防』を重視しているという点です。体調が崩れないよう、日頃から準備をしておくこと。漢方では、よく“養生”という言い方をします。「病気になった」というのは手遅れだと考えるのです。西洋医学では、病気になってからさまざまな対策を考えますから、看護師・介護士さんにとっては、もしかしたら、少し違和感のある考え方かもしれませんね。
 
ふたつ目は『自然と体のつながり』をとても大切にしていることです。自然の流れから、健やかに生きるためのヒントをもらい、自然とともに生きることで、本来の寿命をまっとうできるという考え方ですね。例えば、雨がよく降る日は体にも湿気の影響が出ますから、湿気を追い出す効能がある食材を積極的に摂取したり、運動をして汗をかきましょう、と考えます。
 
3つ目は、一人ひとりの体質や症状、性格、傾向、生活環境に合わせて治療を行うという点です。例えば、頭痛や生理痛は、多くの方にある症状だと思います。しかし、その原因と発症に至るまでの過程は、生活環境や仕事、さらには普段の食事内容でも異なりますよね。漢方では、三者三様の現状を見極めて、治療を行います」(櫻井大典先生)
 
つまり、「漢方生活」とは、「病気にならないための生活メソッド」というわけです。それでは、櫻井先生が提唱する「ゆるゆる漢方生活」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

「これならできそう」がポイント
ゆるゆる漢方生活とは?

多くの方々から相談を受ける中で櫻井先生が感じたのが「病気にならないための生活=養生」は、言うは易く行うは難しだということ。そこで思いついたのが「ゆるゆる漢方生活」だったと言います。
 
「人は、「遊びたい」、「食べたい」、「飲みたい」、「楽をしたい」など、さまざまな欲求を抱えています。こうした欲求に負けて起こす行動が体の不調の原因のひとつになるのです。“養生”とは、あらゆる欲を適度に慎みながら生活することを指しますが、実際のところ、ほとんどの人は欲求が勝ってしまい、養生を継続するのがとても難しい。しかし、病気や不調を予防するためには、養生を継続していただかなければなりません。そこで考えたのが、ハードルを下げ、頑張りすぎず簡単に続けられる「ゆるゆる漢方」なのです。
 
例えば、ある患者さんに、冷えの解消やリラックスのために「お風呂に入ること」をおすすめしたところ、どうやら面倒くさそうな反応が。僕もそうですから、その気持ちはとてもよくわかります。ならば「足湯でもいいです」とお伝えしたものの、それでも難しいとお話しされたので、「バスタブに栓をしてシャワーを浴びること」をご提案しました。そうすれば、流したお湯がバスタブに溜まっていきますから、簡単に足湯の状態を作りだすことができますよね。患者さんも「それならできそうだ」と実践してくださいました。
 
私は、皆さんに歯磨きをするように養生してほしいと思っています。虫歯にならないために、日頃から歯を磨きますよね。日々の生活の中で、歯磨きのように、当たり前に養生を取り入れていただければ、きっと、無理をすることなく、毎日を健やかに過ごすことができると思うのです」
 
櫻井先生いわく、「ゆるゆる漢方生活」のポイントは「これならできそう」をたくさん見つけること。不規則な生活を送り、心身ともに疲弊しやすい職業である看護師・介護士さんにとって、簡単な方法で日々を元気に過ごすことができるというのはとても魅力的な方法なのではないでしょうか。

今日から実践できる!
看護師・介護士さん向けの「まいにち養生3か条」

「ゆるゆる漢方生活」を理解したところで、早速毎日の生活の中に取り入れていきましょう! 今回は、看護師・介護士さんにぴったりの「まいにち養生3か条」を教えていただきました。特別な薬も知識も必要なし。すぐに実践できるものばかりなので、ぜひ今日から取り組んでみてください。

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看護師・介護士さんにおすすめの「まいにち養生3か条」
1.深呼吸をしよう
2.肩をまわそう
3.10分でも早く寝よう

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1.深呼吸をしよう
「中医学では、人は、呼吸によって、自然の大気に満ちているエネルギーである『清気(せいき)』を体内に取り込み、自らの活動エネルギーの一部に変換していると考えています。深呼吸は、体内にスムーズな空気の流れを循環させる最も適した方法なのです。
 
人は、無意識に呼吸が止まりがちです。特に、命に関わるような緊迫した場面も多い看護師・介護士さんのような職種は、一息つく間を作るのも難しいかもしれません。しかし、そんな皆さんだからこそ、日常的に深呼吸する癖をつけてほしいのです。深呼吸には気持ちを安定させる効果もありますから、ナースコールが押されて患者さんの元に行く前、看護記録をつけている最中、休憩時間、トイレに行くときなど、日常のありとあらゆるシーンで気がついたら深呼吸をするように心がけてみてください。
 
深呼吸の基本は、鼻から吸って口から吐くことです。息を吸うときは、鼻から吸った空気が背骨を通って体に降りていき、骨盤内に広がるイメージを持ちましょう」
 
2.をまわそう
「看護師・介護士さんの中には、お仕事柄、肩こりに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。人間の体は、ただでさえ重い腕を少ない筋肉でぶら下げて支えているため、肩まわりの筋肉はこわばりを感じやすい構造になっているのです。
 
肩こりを改善するには、腕を日頃から肩より上にぐっと上げて、筋肉をゆるめることが大切です。仕事中など、積極的に肩回しをして、肩まわり、首回りの筋肉をほぐして、血流をよくしましょう」
 
3.10分でも早く寝よう
「中医学において、どんな体調不良でも、「睡眠」が改善法の第一歩です。睡眠は、体と心を整える基本中の基本。どれだけ効果的で高価な薬や漢方を用いても、睡眠がおろそかになっていると、期待する結果を得ることはできません。
 
夜勤がある看護師・介護士さんは、休みの日だけでも、夜11時までに就寝する日を1日でも多く作りましょう。スケジュールは、「睡眠を最優先にして」組むことを心がけてください」
 
言われてみれば全て当たり前のことのように思いますが、意外と意識をしないとできないことばかりではないでしょうか。今回ご紹介した3か条を、日々の生活の中にゆるゆると取り入れていけば、今よりもっと元気に過ごすことができるはずです。
 

冬の養生は「守り」がキーワード
のんびりゆるやかに春を待とう

自然の流れを大切にしている漢方では、春夏秋冬それぞれの季節に合った養生法があります。今回は、冬の養生法を教えていただきました。
 
「冬は11月~1月、暦上では立冬から立春の前までを指します。中医学では、冬は『閉蔵(へいぞう)』といい、蔵を閉じて体を守るような養生法が推奨されています。ずばり、冬の養生のキーワードは『守り』なのです。
 
冬の特徴は寒さと乾燥。寒さは、体を動かすエネルギーである陽気を奪い、乾燥は体のうるおいを奪います。中医学では、陽気とうるおいは生命力の根本であると考えるため、このふたつが奪われがちな冬は、人間の体にとって非常に負担の大きい季節であり、最も体調を崩しやすい季節だと考えられています。
 
冬は、心も体も、「のんびり」が大切です。太陽の動きに合わせて、少しでも早く寝て、ほんの少し遅く起きましょう。また、激しい運動は避けて、汗を極力かかないようにしてうるおいが減るのを防いでください。食事も、鶏肉や海老、鮭、黒豆など体を温める食材を積極的に摂りましょう。さらに、大きなチャレンジを避け、発言も慎むことがよいとされています。体はもちろんメンタル面でも『守り』が大切。春の芽吹きのためにエネルギーを蓄える生活をおくりましょう」

毎日を忙しく過ごす看護師・介護士さんだからこそ、頑張りすぎず、簡単に取り入れられる「ゆるゆる漢方」はとてもおすすめです。ゆる~く漢方を取り入れながら毎日をおくることで、日頃から感じている“なんとなくの不調”も改善されていくかもしれません。職業柄、「病気にかかってから対策する」と考えがちだと思いますが、まずは「どうしたら病気を予防できるか」という視点で、ご自身の日々の生活を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
 
後編では、 看護師・介護士さんに多い不調を食生活で整える漢方メソッドをご紹介します。

おすすめ書籍

『つぶやき養生』

著者:櫻井大典
出版:幻冬舎

「万能!朝お粥」「春先は素肌をさらさない」「お水はたっぷり飲んだらダメ!」「パニックには生レモン」「とりあえず深呼吸」「胃腸がイマイチな人はお豆腐」などなど、難しいことは一切ありません。低気圧、ちょっとした疲れ、冷え、むくみ……。いつもなんとなく不調という人のための、らくらく健康法がまとまった養生本。養生初心者さんにぴったりの一冊です。

 

櫻井 大典氏
 
年間5,000名以上の相談をこなす漢方専門家。国際中医専門員。
アメリカ・カリフォルニア州立大学で心理学や代替医療を学び、帰国後、イスクラ中医薬研修塾で中医学を学ぶ。中国・首都医科大学附属北京中医医院や雲南中医医院での研修を修了し、国際中医専門員A級資格取得。日本中医薬研究会に所属し、同志と共に定期的に漢方セミナーを開催。中医学の振興に努めている。

SNSでは、漢方や養生法にまつわる情報を日々発信しており、優しくわかりやすい内容が老若男女を問わず広く人気を呼んでいる。主な著書に、『まいにち漢方』(ナツメ社)、『つぶやき養生』(幻冬舎)、監修に『食べる漢方』(マガジンハウス)など。

Twitterアカウント @Pandakanpo

UP DATE 2020/01/14

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