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がちょっぴり気になるアレコレにお答えします!休憩時間や通勤などのスキマ時間にサクッと読めるお役立ちコラムです。

いつもの食材が薬になる!?
「食べる漢方」で日々の不調を予防・改善しよう

「私たちの体は食べたものでできている」と言われているように、健康と食事には、切っても切れない関係があります。日々の忙しさから、ついコンビニのものばかりを口にしていませんか? ストレスがたまっているからと甘いものばかりを食べていませんか? もしかしたら、その食事があなたの不調を引き起こしているかもしれません。今回は、ゆるゆる漢方家の櫻井大典先生に、漢方のメソッドを取り入れた食事で体を整える方法や、看護師・介護士さんに多い不調の予防・改善法を教えていただきました。

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漢方を取り入れた食事で
体をととのえよう!

前編でもお伝えした通り、漢方とは、中国から伝わった中国医学(中医学)を、日本人の体質や風土に合わせて独自に発展してきた日本の伝統医学です。「人間の体は自然の一部である」という考えを基に、季節や気候など、自然の流れに合わせて、病気にならないように生活をととのえる健康法を指します。中でも、重要視されているのが「食事」です。漢方と食にはどのような関係があるのでしょうか。
 
「漢方では、その人の体調や体質、症状に合わせて食材を選び、食べることで、体を元気にする効果がある、という考え方があります。
 例えば、食材には『五性』と呼ばれるような特性があると考えられており、これらの食材をバランスよく摂ることで、体を整えていくことができるのです」(櫻井大典先生)

五性
食材を食べた結果、体を温めるのか、冷ますのかという性質で分類されたもの。
 
【寒・涼】体を冷やし、余分な熱を冷ます作用がある。興奮を落ち着かせる働きも。
寒性の食材……しじみ、カニ、きゅうり、なす、ゴーヤーなど
涼性の食材……レタス、セロリ、しめじ、そば、緑茶など
 
【平】寒熱のない、どちらにも属さない食材。
平性の食材……じゃがいも、キャベツ、しいたけ、いちご、りんごなど
 
【温・熱】体を温め、気血をめぐらせ、新陳代謝を高める。
温性の食材……イワシ、アジ、鮭、ねぎ、かぼちゃなど
熱性の食材……唐辛子、こしょう、山椒、シナモン、羊肉など
 
(『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(監修:櫻井大典 出版:株式会社マガジンハウス)より抜粋)

さらに、漢方の考えに基づいた食生活によって、冷えや疲労など、正式な病名はないけれど健康ではない状態である「未病」の予防・治療改善も期待できると言われています。

「何を食べるか」だけではなく
「どのように食べるか」も大切なポイント

漢方の考えに基づいた食が、より健康的な体を作るとはいえ、多忙である看護師・介護士さんは、どうしても食生活が乱れがちですよね。櫻井先生は、「忙しいからこそ、食材だけではなく、食べ方も意識してほしい」と語ります。
 
1.寝起きはあたたかいものを食べよう
「朝は、一日の中で最も体が冷えている時間帯です。胃腸をととのえ、血流をよくするために、寝起きは温かいものを飲んで、体の内側から体温を高めましょう。白湯やお茶、お味噌汁でもOKです。できるだけ、ゆっくりと時間をかけて飲むことを忘れずに」
 
2.穀類4:野菜4:動物性食品2を意識しよう
「日本人の体質や高温多湿という気候環境に合った理想的な食事とは、日本の伝統的な和食だと言われています。旬の野菜を中心に、『穀類4、野菜4、動物性食品2』の割合を意識してみてください。基本は腹八分目が理想的です」
 
3.生ではなく、火を通したものを食べよう
「サラダではなく温野菜、冷奴ではなく湯豆腐というように、食べ物にはなるべく火を通して、体を冷やさない工夫をしましょう」
 
櫻井先生いわく、「私たちが日々食べているものが、病気の一因になってしまうか、心も体も元気にしてくれるかは食べ方次第」だそう。「何を食べるか」はもちろんですが、「どのように食べるか」という視点も、実は非常に重要なのです。

腰痛、足のむくみ、慢性疲労……
看護師・介護士さんに多い不調を食で予防・改善しよう

夜勤もあり、不規則勤務である看護師・介護士さん。精神的にも体力的にも疲労がたまりやすいお仕事なだけに、さまざまな不調に悩まされている方も多いのではないでしょうか。今回は、看護師・介護士さんに特に多い不調を、予防・改善する食材や暮らしのすすめを教えていただきました!
 
※今回ご紹介している症状の原因はあくまでも一例です。症状の原因は、その人の体質、生活環境などで全く異なります。

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腰痛
【原因】
ストレス、偏食、冷え、過労、目の使いすぎによる血行不良、腎(※)の弱りなど
※中医学でいう腎とは、尿を作るだけではなく、生命力の源が詰まっているきわめて大切な場所です。「腰は腎の器」とも言われており、腎が弱ることで慢性的な痛みが続き、腰痛を引き起こす原因になると言われています。
 
【おすすめ食材】
冷えの場合……生姜、シナモン、羊肉などの体を温める食材
腎の弱りの場合……黒豆、黒ごま、ひじき、海苔など腎を養う食材
 
【暮らしのすすめ】
腰痛には実にさまざまな原因が考えられますが、もし、寒い時期に痛みが増すのであれば冷えが原因の可能性が考えられます。腰にある腎兪(じんゆ)という場所(へその高さで腰に手を置いたとき、自然に親指が届くところ)にカイロを貼り、腰や下半身を冷やさないように気をつけましょう。半身浴や岩盤浴、余裕がないときは足湯もおすすめです。

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足のむくみ
【原因】
体の水分調整機能の不具合
 
【おすすめ食材】
利水作用や発汗作用のある食材で体の湿を追い出しましょう。
 
利水作用を持つ食材……白菜、アスパラガス、小豆、メロン、緑豆春雨など
発汗作用のある食材……生姜、唐辛子、香辛料
脾胃(※)の働きを助ける食材……米、ナッツ類、キャベツ、かぼちゃなど
 
※中医学では、胃腸の働きを担う脾胃(ひい)が体内の水分代謝を行うと考えます。
 
【暮らしのすすめ】
まずは水分の摂り過ぎに気をつけることが大切です。「水は◯L飲むといい」というテレビなどの情報をそのまま自分にあてはめていませんか? それでむくみがひどくなっているのなら、その量は自分の体に合っていないということです。水分は、のどが乾いたら体温より温かい白湯を摂ればよいのです。

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倦怠感・慢性疲労
【原因】
エネルギー不足
食べたものを消化吸収し、全身にエネルギーを送り出し続ける運搬器官の脾胃の弱り
または、エネルギーである「気」の元になる食材の不足
 
【おすすめ食材】
山いも、鶏肉、しいたけ、にんにく、卵など
※山いもは必ず加熱して食べましょう。とろろもNGです。生ものは胃腸を弱らせてしまいます。
 
【暮らしのすすめ】
とにかく早く寝ることが第一です。「睡眠」を大切に、10分でも早く寝てください。

夜勤中の夜食にもおすすめ!
簡単スープジャーお粥の作り方

胃腸の調子が悪い、下痢や軟便が続く、食欲がない、などの症状が出たとき、ぜひ食べてほしいのが「お粥」です。米には胃腸をととのえてうるおいを補い、イライラを鎮める働きがあります。櫻井先生いわく「お粥は胃腸薬」なのだそう。実は、スープジャーでとても簡単に作ることができることをご存知でしょうか。
 
【スープジャーで作るお粥】
お粥は、米1に対して水6でいわゆる全粥になります。好みやお腹の状態で水分量を調節してください。
 
<作り方>
1.スープジャーに洗ったお米を入れ、お米がかぶるくらいに沸騰したお湯を注ぎ入れ
  2~3分予熱。
2.お湯を一旦捨て、そこに沸騰したお湯を再び注ぎ入れ、2~3時間放置すれば完成。
 
「生米から作ったおかゆのおいしさは格別」とのこと。お昼ご飯にはもちろん、夜勤前や夜勤中の夜食にもおすすめです。

「看護師・介護士さんは、職業柄人のために生きている方が多いと思います。しかし、ご自身が倒れてしまっては意味がありません。自分自身がいつまでも元気でいられるよう、体の声に耳を傾け、頑張りすぎず、ゆるゆると養生していただければと思います」と櫻井先生は語ります。
 
いつまでも健康に、美しくあり続けるために、今年は「漢方を取り入れた生活」を始めてみてはいかがでしょうか?

おすすめ書籍

『ミドリ薬品漢方堂の
まいにち漢方食材帖』


著者:櫻井大典
出版:ナツメ社

1948年創業「ミドリ薬品 漢方堂」三代目、櫻井大典先生による、中医学の視点から見た食材別の食べ方のヒントが1冊に。普段何気なく口にしている身近な食べ物にある効能がわかりやすく解説されています。また、「くるみを炒めものに加えて」「黒ゴマはごはんにかけて」などの食べ方のヒントや、のどの痛みに効く「蒸し梨」、胃もたれやむくみに効く「ひげ根入りとうもろこしごはん」などの効能別レシピも多数紹介。まずは食事から、漢方生活を取り入れてみたい方必読の1冊です。
 

櫻井 大典氏
 
年間5,000名以上の相談をこなす漢方専門家。国際中医専門員。
アメリカ・カリフォルニア州立大学で心理学や代替医療を学び、帰国後、イスクラ中医薬研修塾で中医学を学ぶ。中国・首都医科大学附属北京中医医院や雲南中医医院での研修を修了し、国際中医専門員A級資格取得。日本中医薬研究会に所属し、同志と共に定期的に漢方セミナーを開催。中医学の振興に努めている。
SNSでは、漢方や養生法にまつわる情報を日々発信しており、優しくわかりやすい内容が老若男女を問わず広く人気を呼んでいる。主な著書に、『まいにち漢方』(ナツメ社)、『つぶやき養生』(幻冬舎)、監修に『食べる漢方』(マガジンハウス)など。

Twitterアカウント @Pandakanpo

UP DATE 2020/01/22

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