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PC・スマホの見すぎで目が疲れたあなたへ
食事で、お風呂で、簡単疲れ目解消法!

パソコンやスマートフォンの普及に伴い、病院や介護施設にもデジタル化の波が押し寄せています。電子カルテや、スマートフォン対応のナースコール……。次々と新しいシステムが取り入れられ、看護師・介護士さんが電子機器に向き合う時間は、確実に増えています。そこで問題視されているのが “疲れ目”です。「目がショボショボする」「資料が見えにくい」など、目の悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。今回は、疲れ目の原因とは一体何? といった素朴な疑問から、疲れ目に効く対処法まで、二本松眼科病院副院長・平松類先生に伺いました。

緑内障や網膜剥離の原因にも?
“疲れ目”の放置に潜む思わぬ危険

仕事場でパソコンを操作し、帰宅中にスマートフォンを眺め、帰宅後にテレビを見る……。私たちの生活に欠かせない電子機器ですが、長時間使用していると、目にはどうしても疲れが溜まっていきます。2016年に、トレンド総研が男女600名に行った調査でも、現代人が抱えている「目の悩み」第1位は“疲れ目”。およそ70%以上の人が、目の疲れを自覚しているそうです。
 
医療・介護の現場で働く人も例外ではない、と平松先生は言います。
 
今まで紙で処理していたカルテが電子化し、医療従事者はこれまで以上に目を酷使する機会が増えました。私の周りでも、目のピントが合わせづらくて『点滴の針を上手く入れるのが難しくなった』『誤字が増え、ミスの原因を作ってしまった』という話も耳にするほど、目の不調を訴えている人は多いです。
 
また、過去には、ただの疲れ目だと思っていたら実は『緑内障(※1)』や『網膜剝離(※2)』だったという医療従事者の方もいらっしゃいました。大きな病気を見逃してしまうことで、仕事を辞めざるを得なくなった人も少なくありません。つまり、“疲れ目”を放っておくとミスにつながりやすいだけでなく、仕事の継続が難しくなってしまう場合もあるのです。寝れば治る程度であれば問題ないのですが、『目がかすむ』『ぼやける』『遠くも近くも見え辛くなった』など、目の疲れが何日も続く場合は早めの受診が必要です」(平松類先生)
 
※1…緑内障
眼圧が上がることにより視神経に障害が起こり、視野が欠けていく病気。40歳以上の人に多い、日本の失明原因第1位。
 
※2…網膜剝離
目に入って来た光を受け取り、脳へ伝達する目の組織「網膜」がはがれ、視力低下を引き起こす病気。黒い点や虫のようなものが見える「飛蚊症」は、「網膜剝離」の1つのサイン。

電子機器による “疲れ目”
実は「ドライアイ」か「老眼」かも!?

電子機器による代表的な疲れ目の症状とは、一体何なのでしょうか。平松先生によると、代表的な例で「ドライアイ」と「老眼」の2つが挙げられると言います。
 
あなたの疲れ目は、どちらが近いでしょうか。セルフチェックの方法と合わせて紹介します。(セルフチェックリストは、あくまでも目安です。他の病気の可能性や、「ドライアイ」「老眼」の症状としてどちらに当てはまるものも含まれています)

ドライアイ? 老眼? セルフチェックリスト

A:
□目が乾いた感じがする
□目がゴロゴロする
□目が重たい
□まぶしさを感じる
□物がかすんで見えることが多い
□コンタクトやエアコン、パソコンを良く使う
 
B:
□本や新聞を読むと疲れる
□手元が見えにくい 
□夕方や週末になると目が見えづらくなる 
□ものを見る時に、よく肩こりや頭痛を感じる
□近くのものを見るとき、ついつい目を細めてしまう
□遠くを見たあとに、近くを見るとピントが合いにくい

Aの症状の中で、1個以上当てはまるものがあれば「ドライアイ」の疑いあり!
Bの症状の中で、1個以上当てはまるものがあれば「老眼」の疑いあり!

A:ドライアイ
ドライアイは、目を守っている涙の質が低下し、目の乾きだけでなく、痛みや疲れを感じる病気のこと。電子機器を長時間使用する人はドライアイになりやすく、疲れ目の原因のひとつでもあります。
 
電子機器のモニターは『発光体』であり、あまり実感がないかもしれませんが、細かく点滅しています。そのため人は、無意識のうちに一生懸命モニターを見ようと集中し、おのずと瞬きの回数が減ります。瞬きが少なくなると目の表面を保護している涙も分泌されません。目のバリア機能である涙が少ないと、目に傷がつきやすくなり少しの刺激で痛みを感じたり、乾燥して見えにくくなったりと、目の疲れを感じやすくなるのです

<ドライアイ:簡単チェック方法>

①鏡に向かって目を見開く

②その状態で、瞬きをせずに何秒間我慢できるかカウントする

12秒我慢できなければ、約80%の確率でドライアイの可能性があります!

B:老眼
老眼は、『目のピント調節機能が落ちている』状態のこと。年を取ったせいで状態だとイメージする人も多いかもしれませんが、20代や30代の若い世代も十分になり得る状態です。
 
私たちは、“毛様体筋”という目の筋肉を使い、遠くを見たり近くを見たりとピントを調節しています。しかし、パソコンやスマートフォンなどを操作し、長時間目線を動かさないでいると、毛様体筋が麻痺したり、筋肉疲労により、ピント調節機能が低下します。最近では、これにより目が見えづらくなる症状を『スマホ老眼』と呼んでいます
 
<老眼:簡単チェック方法>

  • ①腕をできる限りまっすぐ前に伸ばし、指や本をかざす。

  • ②ゆっくりと、自分の目の前に近づける

  • ③目から何センチのところで、ぼやけてきたかを測る

30cm以上先(A4サイズの長辺程度)でぼやけたら、老眼の可能性あり!

“疲れ目”は、その日のうちにさよならを
お風呂で、夕食で、睡眠で! 簡単疲れ目ケア

ドライアイや老眼を放っておくと、単なる目の疲れだけに留まらず、次第に頭痛や肩こりなど、体全体の不調につながることも……。鎮痛剤が手放せなくなる前に、早めに目の疲れを取ることが大切です。忙しい看護師・介護士さんでも簡単にできる、食事中や入浴中、そしてご褒美の晩酌タイム、睡眠時に取り入れたい「疲れ目対処法」をご紹介します!
 
お風呂でケア! 『蒸しタオルでホットアイマスク』
 蒸しタオルといえば電子レンジで温める方法をよく聞きますが、平松先生がおすすめするのはお風呂場。

タオルが冷めても、お風呂のお湯やシャワーを使ってすぐに温め直すことができるので、電子レンジよりも温め直す手間や時間をかけずに蒸しタオルを作ることができます。シャワーだけでお風呂を済ませる方も多いかもしれませんが、『ホットアイマスク』は、できるだけお風呂に浸かって、全身を温めながら行いましょう。週3回を目安に試してみてください
 
<蒸しタオルのおすすめの作り方>========================
①タオルを2本用意
②40℃前後に設定したお風呂のお湯や、温水シャワーをかけて温める
③目をつむり、まぶたの上に置く(その間に、もう1本をお湯で温めておく)
④冷えてきたら、タオルを取り換える
⑤②~④を約5分間繰り返す
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目を温めることで目の血行がよくなるため、ドライアイと老眼どちらにも効果的だと、平松先生は語ります。
 
ドライアイは、涙の質が低下することで起こる症状だと説明しましたが、涙は本来、水とまぶたから分泌される油でできており、乾きにくいものです。しかし血流が悪いと、油が固まってしまい、水だけの涙になってしまいます。温めることで目の血行を良くし、油の分泌を促すことができるので、涙の質を整えることができます。
 
また、温めることで凝り固まった毛様体筋をほぐすことができるので、『ホットアイマスク』は、老眼対策にもとても有効です

食事でケア! 『お助け晩酌セット』 
 
帰宅後に、テレビやスマホを見ながらお酒を飲む……。そんなリラックスタイムに何気なく口にしているお酒やおつまみにも、実は目に嬉しい栄養素がたっぷり! 今回は、ぱぱっと取り入れられる、疲れ目に特に効果的な晩酌セットをご紹介します。1日のご褒美の時間を、疲れた目も体も癒してくれるひとときに……。ぜひ取り入れてみてくださいね!
 
①赤ワイン:アントシアニン
赤ワインに含まれるアントシアニンは、ポリフェノールの一種です。目によいといわれているブルーベリーと同じもの。網膜細胞の血行をよくしてくれるので、疲れ目の改善が期待できます
 
②アーモンド:ビタミンE
目は、いわば『むき出しの臓器』。光のエネルギーを強く受けることで、酸化しやすくなります。目の酸化を防ぐためにも、抗酸化作用があるビタミンEを取り入れることが大切です。
 
③ほうれん草のナムル:ルテイン
ほうれん草に含まれているルテインも、ビタミンEと同じく、目に優先的に届く抗酸化物質。ルテインの色素は黄色で、補色であるブルーライトの青色をカットしてくれます。ルテインは脂溶性なので、ナムルなど油和えにするのがオススメです
 
④ツナの缶づめ:DHA・EPA
さばやまぐろなどに含まれるDHAは、血行をよくするだけでなく、涙の質をよくする効果も期待できます。レンジで温めたほうれん草に和えて、一緒に食べてもよいかもしれませんね

睡眠でケア! 目をきちんと休めることも大切……
 
食事やお風呂でケアした後は、目を休めるためにもしっかり眠ることがとても大切です。その一番の理由は、パソコンやスマートフォンから目に浴びた『ブルーライト』によって睡眠障害がおこりやすいからです。
 
ブルーライトは、特殊な光のように捉えている方も多いのですが、電子機器のモニターだけでなく、太陽光や照明機器など、あらゆる光に含まれており、決して悪いものではありません。ブルーライトには『人間の生活リズムを整える』という重要な役割があるのです。
 
人は、暗くなるとメラトニンという睡眠ホルモンを分泌し、自然に眠りにつきます。しかし、就寝前にパソコンやスマートフォンを操作していると、ブルーライトの明るい光を脳が昼間だと勘違いしてしまい、メラトニンの分泌が抑制されてしまうのです。すると、深く眠れなくなり、やがて睡眠障害を引き起こすことも。目だけでなく、身体の疲れも感じるようになるのです。
 
医療従事者の方は交代勤務制で、夜勤を担当することもあるので、そもそも規則正しい生活を送ることは難しいかもしれません。とはいえ、夜勤明けの明るい中で就寝するときでも、なるべくスマートフォンは見ないように意識してみるとよいかもしれません

「医療従事者のみなさんは、目の不調を感じても、患者として眼科にかかる人が少ないように感じます。おそらく、忙しさをわかっているからこそ、申し訳なさを感じて無理をしてでも頑張ってしまう人が多いんですよね。
 
ですが医療・介護の現場は、数字を1文字読み間違えるだけでも大変な事故につながってしまう可能性があります。そのため、『目の疲れくらい……』と思っても、早めに対処しておくことが大切だと思います」と、平松先生。
 
忙しい日常の中で、十分に目を休ませることはなかなか難しいかもしれません。まずは1日の終わりに、自分の目のことを少しでも気にかけて、目によい生活を意識してみませんか?

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後編は、「目の日焼け」がテーマです。太陽が照り付け、気温もぐんぐん上昇する季節になってきましたが、この時期に必見の“紫外線”がもたらす目の怖い病気や、オススメの対処法をご紹介します。

おすすめ書籍

眼科医がすすめる
目の不調を感じたら毎日食べたい料理


監修:平松 類
出版:KADOKAWA

老眼、ドライアイ、緑内障などの目の病気の原因やそれを改善するために必要な栄養素の話とともに、

眼科専門医のお墨付きの、簡単に作れておいしいレシピを紹介しています。ふだんの食事を変えるだけで、目の不調は改善します。

平松 類氏
二本松眼科病院 副院長
眼科専門医・医学博士
緑内障・網膜硝子体・白内障・眼科一般
トラベクトームライセンストレーナー
 
受診を希望する人は、北海道から沖縄まで全国に及ぶ。特に高齢者の診療経験は多く、のべ10万人以上と接してきた。専門知識がなくてもわかる歯切れのよい解説が好評で、多数のメディアに出演。著書に『老人の取扱説明書』『認知症の取扱説明書』『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる!ガボール・アイ』(SBクリエイティブ)、『緑内障の最新治療』(時事通信社)、『眼科医がすすめる目の不調を感じたら毎日食べたい料理』(KADOKAWA)、『患者が絶えないカリスマ眼科医がやっている失明しない習慣』(小学館)など。

UP DATE 2020/07/21

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