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看護師面接の目的は? 見られているポイントは?
看護師として働くうえでも役立つ「面接のマナー」

ほかの病院への転職を考えているけれど、「面接試験が苦手だし……」「不安が多いな……」などと思い、二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。しかし、そもそも面接は何のために行われているのか、面接では何を見られていのか、といった面接の意義をしっかりと把握していれば、その不安も大きく和らぐはずです。そこで今回は、看護師面接の目的や、面接でよく聞かれる質問について、病院で看護師教育も担当されたご経験もある看護師でキャリアコンサルタント(国家資格)の濱田安岐子さんに教えてもらいました!

看護師面接の最大の目的は
「落とすため」ではなく「マッチングのチェック」

看護師さんの採用試験で必ず行われる面接。実際に対面で話をすることで、履歴書や職務経歴書だけではわからない、応募者の人物像を判断できることから、面接試験はとても重要視されています。一般企業の場合、殺到する応募者を振るい落とすために面接を行うことが多いのですが、病院の場合はちょっと異なるようなのです。
 
「看護師採用の場合は、看護師の負担を減らすためにより多くの看護師を採用したいと考えている病院も多いので、落すためではなく、『看護師に向いている人物かどうか』『病院と応募者の考えがうまく合うかどうか』といった“マッチング”を目的に面接が設けられています」(濱田さん)
 
そのため、看護師さんの面接では、失敗しないようにそつなく発言・行動するよりも、自分を素直に表現できるかどうかが、なにより重要だと濱田さんはいいます。
 
「『目指す看護師像に近づきたい』『この病院で働きたい』と本気で思っている人の気持ちは、面接官に熱意とともに伝わりますよ」

面接では〇〇を見られている!?
看護師さんに求められる要素はコレ!

看護師さんのお仕事は、医療機関に通院・入院している患者さんの命と健康を支えること。最近はさらに、患者さんのご家族が抱える心配事や悩みもサポートするなど、そのお仕事の幅は広がっています。そのため、見た目の清潔感はもちろん、患者さんやそのご家族を大切にできる人、責任感があり社会人としての常識や誠実さを兼ね備えた人材が求められています。
 
「清潔感のある身だしなみを意識して、責任感や誠実さを感じられる行動が普段からできていることが重要です。事前に面接の練習をする人も多いかと思います。マナーとして身につけた立ち振る舞いはできた方が良いですが、印象を良くするために事実と異なることを伝えるのはNG。医療の現場でそれをやられたら困りますから。間違えたら、間違えたと言える誠実さが大事です」
 
では、実際の面接ではどんな話をして、自分のどんなところをアピールすればよいのでしょうか?

看護師面接の質問に込められた狙いとは?
OK・NG回答もご紹介

実は、看護師さんの転職面接では必ずといっていいほど聞かれる質問があるのだそう。そして、それらの質問には、面接官が本当に知りたいことを見抜く狙いがあると濱田さんはいいます。そこで、看護師さんの転職面接で頻出する質問と、その質問に隠された意図について教えてもらいました。

<看護師さんの転職面接でよく聞かれる質問5選>


質問①:前職を辞めた理由を教えてください。
 
質問の狙い
辞めた理由を本人がどのように受け止めているか、新たな職場ではどのような気持ちで仕事に向き合おうとしているかを確認します。
 
回答時のPOINT
・前職の悪口はNG
・給与や福利厚生のことばかり話すのはNG
・批判的な気持ちは自分自身の課題として言い換えることができるように整理しておこう
 
「たとえば、人間関係に悩んで転職する場合、まずは『私は同僚とのコミュニケーションがとても苦手で、以前の職場では先輩とのコミュニケーションが上手に取れませんでした。先輩の指導を上手に受け取ることができず、コミュニケーションの重要性を学びました。』と伝え、『新しい職場では同僚や職場の先輩とのコミュニケーションをしっかりと、自分自身と向き合いながら頑張っていきたいと思っています』と加えることもできます。前の職場で色々と辛いことがあったけれども、自分の課題がわかっていて、なんとか克服しようと思っていることを面接官にもわかってもらえるはずです。また、給与や福利厚生のことばかりに話を集中させると『もっと条件の良いところにすぐに転職してしまうのでは?』と勘繰られてしまいます」

 
質問②:以前の職場で自分にとって課題だと思ったことは?

質問の狙い
失敗や課題を今後の行動に活かそうという成長意欲があるかどうかを確認します。
 
回答時のPOINT
・自分の課題を素直に伝えよう
・これから頑張ろうとしていることを伝えるとGOOD
 
「これから頑張ろうとしていることを、面接での印象を良くするためだけに伝えるのでは意味がありません。自分の課題と、克服すべき点が整理できていることが重要です。自分の課題を整理できているのか、面接のために用意しただけの答えなのかは、面接官もわかっています」
 

質問③:看護師として働くうえで大切にしていることは何ですか?
 
質問の狙い
どのように仕事に取り組みたいのか、どんな看護師になりたいと考えているのか、病院の理念や運営方針とマッチしているかを確認します。
 
回答時のPOINT
・実体験を元に自分の想いを伝えよう
 
「『患者さんに提供したい看護』という観点から考えた『大切なこと』が問われていることを忘れずに。あいまいな精神論・理想論を語ることは誰にでもできること。そうではなく、実体験をもとにしたエピソードを交えて話すようにしましょう。ただし、長時間話をするのはNGです。簡潔に実体験から大事にしたいことが伝わるように整理しておくと話しやすくなります。始めの受け答えを30秒程度で準備し、さらに説明を求められたときに詳細が話せるように準備をしておくとよいでしょう」
 

質問④:心に残っている患者さんとのエピソードを教えてください。
 
質問の狙い
これまでどのような看護の経験をしてきたのか、患者さんとの交流においてどんな学びが得られたのかを確認します。
 
回答時のPOINT
・心に残った患者さんの話を、実践した看護の体験と共に伝えよう
 
「ナースの心に残っているエピソードで多いのは失敗体験です。自分自身のショックが強く、学びが大きく感じられるため、話したくなるものですが、この質問の意図は患者さんと関わって看護を実践できているかを聞いています。看護ができた実感と患者さんの反応や生き方から学んだことなど、患者さんと接する中で、自分が成長できたと思えるエピソードを話すようにしましょう」
 

質問⑤:今後のキャリアプランはどのように考えていますか?
 
質問の狙い
病院と応募者の想いがマッチしているかを確認します。
 
回答時のPOINT
・職場選びではなく、看護師としての成長の方向性を伝えよう
・病院にどのように貢献したいかを伝えよう
 
「今後のキャリアを考えるうえで、職場選びについて話をするのは、キャリアを深く理解していないと受け取られる可能性があります。自分が入職先で働いているイメージや、自分がやりたいことを実現するためにはどんな努力が必要なのかを考え、病院にどう貢献したいと思っているのかを伝えましょう」

逃げるような転職は失敗のもと!
キャリアプランをしっかりと考えることが大切

看護師さんの採用面接では、転職理由はもちろん、これまでのキャリア、そして今後のキャリアについても詳しく聞かれることがわかりましたね。しかし、それらは面接を受けるときに初めて考えるものではないと濱田さんはいいます。
 
「転職活動をする前に、そもそもなぜ今の職場を辞めようと思ったのか、なぜ転職して新しい職場に変わりたいと思ったのかを、自分で理解できていることが大切です。『とにかく今の職場が辛くて今すぐに辞めたい』というような一時的な感情で、逃げるように転職をするのは失敗のもと。転職をしたいと思ったら、まずは辛いと感じている自分自身の思いと向き合い、なにがどのように辛いのか、自分の何が辛くさせているのかを考えながら、相談相手を見つけましょう」
 
自分のことを分かってくれる、自分を成長に導いてくれると思える信頼できる相手と相談し、可能であれば今の職場とも十分に話し合ってみましょう。さらに、自己分析と自分が目指すべき看護師としてのキャリアプランを考えたうえでの「転職しかない」という結論であれば、自分にとってプラスになる転職は可能です。
 
「そのうえで、面接に向けて、『前の職場で自分にとって課題だったこと』や『新しい職場で自分が乗り越えなければいけないこと』について整理するのは、とても良い機会になるでしょう」
 
面接に向けて自分のキャリアを考えるのではなく、普段から考えておくことが大事。忙しい毎日の中でも少しだけ立ち止まって、「自分が看護師として働くうえで大事にしていきたい看護」について考えてみてくださいね。

おすすめ書籍

看護師のためのキャリアデザインBOOK
著者:濱田安岐子
出版:つちや書店

成長、ライフステージ、リーダーシップ、自己実現……。看護師として働くうえでのキャリアデザインについて解説する一冊。書き込み式のワークシートも収録されており、看護師として充実した人生を送るための必携本です。
 

濱田 安岐子氏
NPO法人看護職キャリアサポート代表
 
病院看護部での教育担当と看護専門学校専任教員経験の後、キャリア・ディベロップメント・アドバイザーの資格を取得(2016年より国家資格キャリアコンサルタント登録)。2006年から独立し、看護師のキャリアカウンセリングや病院看護部の教育プログラム企画運営等の支援を始める。2010年NPO法人看護職キャリアサポートを設立。現在は病院に所属せず、利害関係のない第三者の立場で看護職へのキャリアカウンセリングを実施。そのほか、執筆活動や研修講師を通して看護師の自分らしいキャリアを支援している。

UP DATE 2020/08/25

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