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がちょっぴり気になるアレコレにお答えします!休憩時間や通勤などのスキマ時間にサクッと読めるお役立ちコラムです。

患者さんの不安を会話で取り除く!
「伝える」ためのコミュニケーションテクニック

新しい患者さんを担当するときや、新人の看護師さんが入職するときなど、人間関係が目まぐるしく変わる中で、コミュニケーションに悩む看護師さんも多いのではないでしょうか。伝えることが多くてうまく説明できなかったり、ついきつい表情になってしまい相手に怖い印象をもたれてしまったり……相手が気持ちよく感じるコミュニケーションをとることは意外と難しいものです。今回は、患者さんとのコミュニケーションに悩む新人看護師のSさんのケースを例に、先輩看護師Nさんがおすすめする話し方についてご紹介します。

「患者さんにちゃんと伝わっているか不安......」
~「やわらかロジカル」な話し方で伝わりやすくなる! ~

患者さんへの説明を終えた後、不安そうな反応をみて、自分の伝える力に自信がなくなってしまったSさん。先輩Nさんのおすすめする「やわらかロジカル」とはいったいどんなものなのでしょうか? 『やわらかロジカルな話し方』の著者である、愛知淑徳大学 創造表現学科 メディアプロデュース専攻 准教授の富樫佳織さんにお聞きしました。
 
人との対話でポイントになるのは、内容がきちんと相手に伝わりやすいよう話をロジカルに組み立てること。そのためには以下4つの構成要素を含むことが大切です

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~ロジカルに会話を組み立てる4つの要素~
【テーマ】話すトピックス、何を決めたいか、会話の目的
【結論】 話のテーマに対して自分が想定している結論
【数字】 トピックスの数、決定のデッドライン、目標数値
【状況】 話し手の置かれている状況(報告か相談か、ポジティブかネガティブかなど)
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「【テーマ】【結論】【数字】【状況】の4つの要素があればロジカルな話を組み立てることができるようになります。しかし、こうしたロジカルな伝え方の場合わかりやすくはあるのですが、話が淡々としてしまい、覚えてもらえないことが多いのです。会話は『用件を伝える」だけでなく、お互いの気持ちを『共有」することが大切です」(富樫さん)
 
そこで「ロジカル」な構成要素の中に「やわらかい」印象をプラスするために、自分と相手の【気持ち】の要素を足してほしいと富樫さんはいいます。

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【気持ち】ほかの4つの要素を聞いたときの相手の気持ち。
相手の状況を想像して言葉にしたもの
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この計5つの構成要素が、きちんと内容を伝えながらも、相手の気持ちを害することがない「やわらかロジカルな話し方」につながるのです。
 
では、具体的に【気持ち】ブロックをプラスするとは、どのような言葉をプラスすればよいのでしょうか?

★【気持ち】の例★ 

■例:これからケアについての説明を行う前のワンフレーズ
「言葉が難しかったらすぐ聞いてくださいね」
「はじめての状況だから不安ですよね」
「この診断を聞くと皆さん心配になりますが、きちんと説明しますね」

「まず病気やけがで不安な患者さん側の状況を言葉にして説明しましょう。患者さんがどのような状態にあるのか言語化し、「この看護師さんは患者の自分の不安を知っている」ということを伝えます。この“共感”が患者さんに伝わると、患者さん側も話を聞く準備ができ、会話の体制に入りやすくなれます」

■例:相手の行動を否定しなければいけないとき 
「安全のためや治療のためなど、患者さん相手に時には「してはいけない」ことを示す必要がある機会が、看護・介護の現場では結構あるものです。自分の行動を否定されると気分を損ねる人もいるでしょう。そこで
「動けなくてお辛いでしょうけれど」(点滴などで安静にしなければならないとき)
「食べてよいもの、悪いもの、なんでも聞いてくださいね」(絶食のとき)
「おうちのことも心配でしょうが」(家を空けて入院するとき)

禁止事項を破ってしまう理由を考え、その気持ちに沿った共感の言葉を考えてみましょう」
 
「患者さんやそのご家族がどのような点で不安を感じられるのか、看護師・介護士の皆さんは身をもってご存知かと思います。まずは患者さんやそのご家族が不安になりがちな理由をリストアップしてみましょう。例えば『説明のために専門用語を使いますが、不安になったら何でも聞いてくださいね』など、会話の最初に【気持ち】を持ってくるだけでも聞き手の印象が変わりますよ。ぜひ『やわらかロジカルな話し方』にチャレンジしてみてください」
 
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伝えるべきことをしっかりと相手に伝えると同時に、受け入れやすいように相手の気持ちに寄り添うことは、会話においてとても大切なこと。詳しくは「想いをプラスしやわらかく&わかりやすく相手に伝わる話し方のコツ」の記事で紹介しています!

「患者さんに安心してもらう会話の秘訣って? 」
~印象の93%は声や態度~

患者さんや職場の人たちから「安心する声」と評されるNさんの話し方。そんなNさんが意識しているのが「声」です。
 
ヴォイスティーチャーの白石謙二さんによると、「声」にはその人の生き方、考え方、自信、体調、精神状態など、さまざまな要素が詰まっているそうです。印象を良いものにするためにも、第一声から「いい声」で話すことが大切です。では、「いい声」とはどんな声を指すのでしょうか。白石さんに聞いてみました。
 
■「いい声」とは、どんな声? 代表的な5種類の声で好印象に
人が聞いて「いい声」だと思う声には、大きく分けて5つの種類があります。
・声量のある声 … 説得力が高まります
・明るい声 … 気分を明るくし、周りの雰囲気も楽しくさせます
・やわらかい声 … 落ち着いた安定感のある声です
・通りのいい声 … 遠くまでよく聞こえる声です
・響く声 … 小声でささやいても相手を魅了します
 
「いい声の対極にある怒鳴り声やヒステリックな声など、相手にとって聞きたくない声ではほとんど話を聞いてもらえません。人の脳は必要のない音を「ノイズ」として認識するようにできていて、嫌な音に対しては情報を遮断してしまう機能が備わっているからです。相手がやりたくないことを頼まなければいけないときや、叱るときなどは特にやわらかい声でゆっくりと話すよう心がけたいものです」(白石さん)

会話の内容は7%しか影響しない! 印象の93%は声や態度
会話によるコミュニケーションを左右する要素として、会話の内容はわずか7%しか影響せず、93%は声のトーンやボディランゲージによる影響といわれています。これは、アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが1971年に提唱した「メラビアンの法則」といい、彼が行ったコミュニケーションについての実験をもとにしたもの。話の「中身」を工夫するより、声や話すときの態度などの「伝え方」を重視するほうが、イメージアップの近道になります。

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声の印象でコミュニケーションがスムーズに進むか進まないかも変わってくるかも!? 声の大切さについてもっと知りたい人は「コミュニケーションのカギは“声”にあり!ヴォイスティーチャーに聞く「イメージアップ発声法」入門編」をご覧ください。

「どうしたらいい声で話せるようになるの? 」
~すぐに実践できるトレーニング3選~

「声ってうまれつき決まってるのでは? 」と思う方もいるかもしれませんが、実は発声の方法や表情によってだいぶ印象が変わるものなんです! ここからは、ヴォイスティーチャーの白石さんがおすすめする、仕事中にできる簡単ボイトレを3つ紹介します。

●笑顔で表情筋トレーニング
①ほほえみながら、顔の筋肉(表情筋)を意識して動かす

「たったこれだけです。表情筋は口や目の開閉のほか、喜怒哀楽を表現するのに必要な筋肉です。表情筋を鍛えると滑舌がよくなるほか、声の表情が豊かになる、自分も相手も表情がやわらかくなるなどの効果があります。顔のむくみが取れてスッキリ見えるというメリットも!」(白石さん)

●正しい姿勢
①足を肩幅に開き、力まずにまっすぐに立ち上がる
②「後頭部」「肩甲骨」「お尻」「かかと」が一直線になるように立つ
③頭のてっぺんから紐でつられているようなつもりで、首を伸ばす
 
「ポイントは、ウォーミングアップでほぐした体を緊張させずに、全身リラックスをキープしてまっすぐ立つこと。そして、猫背やハト胸にならないようにすることです。特に上半身が緊張してしまうと、次にトレーニングする腹式呼吸ができなくなるので注意しましょう」
 
●腹式呼吸の実践法
①上下の歯を軽く閉じながら「スーッ」と音を立てて口から息を吐く(10秒くらいかけて)
②息を吐きながら、腹筋が固まっていく感じを味わう
③締まった腹筋をゆるめ、空気が自然に入ってくるのを確認する
※慣れてきたら、ゆるめるときに鼻から息を吸ってみましょう(5秒くらいかけて)
④以上を繰り返す
 
「ポイントは、息を吐くことに集中して、吐き切った反動で息を吸うこと。慣れないうちは吐くよりも吸うに意識が集中して、胸式呼吸(息を吸ったとき胸と肩が上がる呼吸法)になってしまうかもしれません。でも、トレーニングを続けていけば必ずできるようになりますので、焦らずに!」
 
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他にも生活の中で実践できる簡単なトレーニングはたくさん! 詳しくは「何気ない習慣がボイストレーニングになる!?ヴォイスティーチャーに聞く「イメージアップ発声法」ボイトレ編」で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

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話の内容がまとまっていない人や、声が小さい人などと会話をしていると、どうしても相手がストレスを感じてしまいます。仕事はもちろん、プライベートでも使える今回ご紹介したテクニック。「やわらかロジカルに話すこと」と「いい声で話すこと」の2つをバランスよく意識しながら日々会話してみましょう!
 

UP DATE 2021/01/28

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