デキル人へ一歩前進 お役立ちライブラリ

キレイのひみつ、元気の秘訣、おいしいごはん、リフレッシュ術など、皆さん
がちょっぴり気になるアレコレにお答えします!休憩時間や通勤などのスキマ時間にサクッと読めるお役立ちコラムです。

Nursing-plaza.com編集部が推薦します
「読書の秋」を彩る介護・福祉にまつわるおすすめ本

秋といえば、「食欲の秋」「芸術の秋」「スポーツの秋」などさまざまあれど、編集部として外せないのがやはり「読書の秋」! 今回は、これまで取材をさせていただいた、医療・福祉分野の第一線で活躍している専門家の方々のおすすめ本をご紹介します。ぜひ、「読みたい本リスト」に加えていただけたらうれしいです。

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専門家に聞く「看護師・介護士さんへのおすすめ本」

皆さんは、普段読む本をどのように選んでいますか? 本屋に足を運んで気になったものを手に取る、口コミが高いもの、今人気があるものを……など、選び方もさまざまでしょう。しかし、例えば介護や福祉など、自分の仕事に関する分野について学びたいと思ったとき、本の数が多すぎて悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。
 
Nursing-plaza.comでは、「今月のインタビュー」や「お役立ちライブラリ」で、医療・看護・介護・福祉のテーマに沿ったその道の専門家の方にお話しをお聞きしています。そこで必ずお聞きしているのが「看護師・介護士さんにおすすめの本」です。介護・福祉分野の知見を深めたい方におすすめの3冊をご紹介します。

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介護福祉士の「専門性」を学び、自覚する

初めにご紹介するのは、コロナ禍まっただ中だった2020年10月に「withコロナ時代の介護」をテーマに取材を行った、公益社団法人 日本介護福祉士会 副会長 宮崎 則男氏のおすすめの1冊です。本書では、コミュニケーションや介護過程、ターミナルケアなど介護福祉の基本を、事例を含めて学ぶことができます。

『介護福祉の「専門性」を問い直す』
黒澤 貞夫(著)/出版:中央出版

著者である黒澤貞夫氏は、この本で生活支援の実践は決して単純なものではなく、きちんとした根拠があること、介護とはかけがえのない仕事であることを伝えています。
 
宮崎さんは、インタビューの中で、「新型コロナを機に、介護職が「命を預かる仕事」としてクローズアップされ、イメージや価値も変化してきた」とお話しされています。「やさしい」や「あたたかい」といったイメージをもたれがちな介護職のイメージは、高齢化社会の加速に伴い、どんどん変化していくのではないでしょうか。
宮崎氏曰く、この本は「君たちは、介護福祉士としてどう生きるか」を問いかける1冊なのだそう。介護福祉士という仕事について改めて学び直したい、考えてみたい方はぜひ手に取ってみてください。
 
<今月のインタビュー>
第212回 2020/12
新型コロナウイルス感染症と戦い続けた2020年
再確認した介護施設マネジメント層に求められる姿勢とは
https://nursing-plaza.com/interview/detail/2060
 
コロナ禍を経て変わる介護職の価値
withコロナ時代の介護福祉の在り方とは?
https://nursing-plaza.com/interview/detail/2070

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認知症ケアに悩んだときに取り入れたいフランスの技法

続いては、「新しい認知症ケアの形」をテーマにお話しをお聞きした、東京医科歯科大学医学部附属病院 副病院長 看護部長の川﨑 つま子氏のおすすめ本です。川﨑氏が認知症ケアに注目したのは、認知症を患った入院患者さんのケアにジレンマを感じたことがきっかけでした。疾患治療を優先するために身体拘束を余儀なくしなければならない一方で、身体拘束によって患者さんの足腰が弱くなってしまうことも。こうした経験を機に認知症ケアについて色々調べ始めた矢先、出会ったのがこの本でした。

『ユマニチュード入門』
本田 美和子/イヴ・ジネスト/ロゼット・マレスコッティ(著)/医歯薬出版

ユマニチュードとは知覚・感情・言語による総合的なコミュニケーションに基づいた、フランス発症のケア技法。ときに劇的な効果があることから、「魔法のようなケア」とも言われ、日本でも昨今注目され、取り入れている病院や施設も増えてきているそう。本書では、ユマニチュードの基礎となる考え方と技術を紹介されており、ユマニチュードの入門書にもぴったりです。ぜひ読んで、普段のケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。
 
ユマニチュードを機に、世界中の認知症ケアに目を向け始めた川﨑氏が出会ったのが、オランダのHogewayでした。Hogewayとは、2009年12月にオランダのアムステルダムの郊外に作られた、中~重度の認知症患者約150名が生活する施設。広さ約5,000坪(東京ドーム1/3個分)の範囲内に、居住施設だけではなく、スーパーや公園、さらには劇場や美容室、レストランなどがあり、施設というよりもひとつの“村”のように機能しています。インタビューでは、実際にHogewayを訪れて感じた特徴や施設の効果、また日本でも応用していきたい認知症ケアの形についてお話しいただいています。
 
<今月のインタビュー>
第192回 2019/04
「自由な生活」が一番の認知症ケアに?
痴呆の村 “Hogewey”から学ぶ新しいケアの形
https://nursing-plaza.com/interview/detail/1651
 
認知症の村“Hogewey”の知恵を日本で応用
施設から地域ぐるみのケアへ
https://nursing-plaza.com/interview/detail/1659

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「おいしい介護食づくり」のノウハウがたっぷり!

最後にご紹介するのは、「お役立ちライブラリ」で「おいしい介護食」をテーマにお話しいただいた、料理研究家・介護食アドバイザー クリコ氏の著書である『希望のごはん 夫の闘病を支えたおいしい介護食ストーリー』です。

『希望のごはん 夫の闘病を支えたおいしい介護食ストーリー』
クリコ(著)/日経BP社

口腔底がんを患い、食べる楽しみを失ってしまった最愛の夫のため、「美味しい介護食」づくりに励んだクリコ氏のエッセイ集。本書では、工夫あふれる介護食レシピはもちろん、愛する夫との心温まるストーリーが掲載されています。
 
「介護食は新ジャンルの家庭料理なので、自由な発想で作ればいい」と語る彼女のレシピは、思わず「本当に介護食なの?」と尋ねたくなるほど、彩りも美しく、美味しそうなものばかりです。しかし、決して手を加えすぎるわけではなく、「毎日作り続けるため」のノウハウがたっぷりと詰まっています。介護食作りに悩む介護家族へのアドバイスにも使える、本当においしい介護食づくりに欠かせない1冊です。
 
<お役立ちライブラリ>
食べることで、生きる力を取り戻す
がんの夫を支えた「おいしい介護食」
https://nursing-plaza.com/useful/detail/1696
 
おいしい介護食づくりを始めませんか?
必要なのは技術ではなく、工夫とアイデア
https://nursing-plaza.com/useful/detail/1709

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\小説大好き編集部が厳選! この秋イチオシの1冊/

過去と未来の見つめ方を変えてくれる
母と息子の「記憶」を巡る儚く、美しい物語


『百花』
著者:川村元気
出版:文藝春秋
 
--あらすじ--
始まりは大晦日。実家に帰ると母・百合子がいなかったことだった。徐々に息子の泉を忘れていく認知症の母・百合子と、介護する中で母との思い出を蘇らせていく泉。ふたりで生きてきた親子には、忘れられない「事件」があった。すべてを忘れていく母が泉に思い出させてくれたこととは? 母と子、家族の、愛と記憶の物語。
 
--おすすめポイント—
この本は、本屋で一目ぼれして買いました(笑)。菜の花や陽だまりのような、温かく鮮やかながら、どこか儚さも感じる不思議な黄色が素敵だと思いませんか?

物語の中で印象的だったのは、認知症の母の視点と、介護する息子、両方の視点で物語が進んでいくこと。記憶を忘れていく当事者はどんな気持ちなのか。「もし、自分の母親が認知症になってしまったら」と考えてしまい、ウルウルしながら読み進めました。
 
そしてもうひとつ、「記憶」について考えさせられます。
 
「人間の持ち物は、記憶と比例するのかもしれない。
死に向けて、必要なものは少しずつ減っていく。」
「失っていくことが、大人になるということなのかもしれない。」
 
「家族の記憶」「大切な人たちとの記憶」「私だけの記憶」、あらゆる「記憶」をもっと大切にしたいと思わされました。それと同時に、忘れてしまう生き物だからこそ、きちんと記憶を蓄えておきたいとも。過去と未来、両方に目を向けさせてくれる物語だと思います。川村元気さんの作品は、言葉の選び方が穏やかで、物語にぬくもりを感じます。切なくも美しくて、家族に会いたくなる、そんな1冊です。
(編集部 K子)

UP DATE 2021/10/29

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