【レポート】SNS活用やユマニチュード 「ナースまつり2024」の編集部注目コンテンツ
2024/7/30
みんなの広場
2024/2
日本看護協会が主催する「日本看護サミット2023」が、2024年2月14日(水)に東京国際フォーラムで開催されました。約3,000人を収容できる大きな会場がほぼ満席となった本サミットに、Nursing-plaza.com編集部も足を運んでまいりました! 「生涯学習支援」がメインテーマだったサミットの概要やプログラム、会場の様子を編集部独自の視点でレポートします。
「日本看護サミット」とは、国民のニーズに応える看護の実践とあるべき将来像の実現を目指し、日本看護協会が隔年で開催しているイベントです。「サミット」と称されている通り、このイベントのポイントは“看護に関わるトップリーダーが一堂に会する場”であることでしょう。
日本看護協会では、本サミットを「課題を共有、議論する場としてだけではなく、政策を実現するための行動につなげ、成果を検証するプロセスの一部」と位置づけています。日本の看護を担うリーダー達にとって、重要なイベントのひとつといえるのではないでしょうか。
今回で5回目の開催となった本サミットのテーマは、「地域社会を支える看護職への生涯学習支援」です。開会挨拶で、日本看護協会会長の高橋弘枝氏は「少子高齢社会となり、人々の健康ニーズはますます複雑化・多様化している。また、看護職の就業年数は長期化している。こうした看護職を取り巻く背景の変化に対応し、患者さんやご利用者をはじめとした人々の健康的な生活を実現するためには、生涯にわたり専門職としての能力の開発・維持・向上を図り続けることが不可欠」と、看護職が生涯学習を重視すべき理由を説明しました。
続けて、「看護職の主体的な学びを支援するには、職能団体・教育機関・行政そして臨床現場などの関係者が各地で一体となることが求められる。加えてこれは政策的に取り組むべき課題である」と明言。「本日を、人々の健康的な生活の実現に寄与するための看護職の生涯学習とその支援について、共に歩みを進める機会としましょう」と呼びかけました。
「日本看護サミット2023」プログラム概要(※主要プログラムのみ抜粋)
【解説】看護職の生涯学習支援のこれまでの取り組みと成果・課題
(登壇:日本看護協会 副会長 井伊 久美子)
【鼎談】これからの時代の看護職の活躍を支える生涯学習支援とは
(登壇:参議院議員 石田 昌宏、厚生労働省 医政局看護課 看護課長 習田 由美子、日本看護協会 会長 高橋 弘枝)
【リレートーク】施設・組織の枠を超えた生涯学習支援 (5施設の事例紹介)
(座長:日本看護協会 常任理事 吉川 久美子、福岡県看護協会 会長 大和 日美子)
【総括討論】全ての看護職への生涯学習支援の実現に向けて
(登壇:日本看護協会 副会長 井伊 久美子、日本看護協会 常任理事 吉川 久美子、福岡県看護協会 会長 大和 日美子、リレートーク発表者)
看護職の生涯学習を取り巻く現状や課題だけでなく、国が看護職の生涯学習支援をどのように考えているのかを知る機会にもなりました。特に編集部として興味深かったのは、生涯学習支援に関する各施設、団体の取り組みが紹介された【リレートーク】です。 施設ならではの創意工夫で、スタッフの継続的な学びにつなげた事例や、地域や他施設と共に取り組んだ事例など、「生涯学習支援」の幅広さを実感しました。【リレートーク】については、後日詳しくレポートしますので、お楽しみに!
▲「リレートーク」の様子。各施設が資料を用いてそれぞれの取り組みを発表した
最後に、高橋会長から「日本看護サミット2023」のサミット宣言が発表されました。宣言されたのは以下3点です。
3つある宣言の中でも特にひとつ目は、現場の看護職の皆さんにも大きく関係するのではないでしょうか。行政や組織をあげての生涯学習支援体制の構築や整備、制度の見直しには、どうしても時間がかかると思います。まずは、看護職自身が主体的に、そして継続的に学習に取り組もうとすること。こうした人が少しずつ増えていくだけでも、現場の生涯学習への取り組み方、考え方に変化が起きていくはずです。「何から始めたらよいのかわからない……」という方は、日本看護協会が「生涯学習ガイドライン(※1) 」を公表しているのでそちらも参考になると思います。
行政・組織が制度を変えてくれるのを待つのではなく、現場から変えていく。そんな“攻めの姿勢”で学び続ける看護職の皆さんが増えていけるよう、私たちは「情報提供というかたちで、これからもサポートし続けていきたい!」と感じました。
サミットの参加者は管理層の方が多いように見受けられましたが、ポジションに関係なく参加してみてもよいイベントだと思いました。こうしたイベントに参加すると、日本の看護をけん引している人たちが現在何を重視し、どのような施策を進めようとしているかがわかります。自分が今何をすべきかを知るよい機会にもなると思いました!
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