みんなの広場

2024/9

夏の終わりに聴きたくなることば

夏の終わりに聴きたくなることば

ことば集めが趣味の編集部たま子が、本、ドラマ、映画、広告コピー、音楽などから心にとどまったことばをご紹介します。このことばが、あなたの心のくすりになりますように。

今回は「夏の終わり」を感じることばを選んでみました。

今年は、どんな夏だった?

若者のすべて
-フジファブリック―

私が日本に四季があってよかったと思うもののひとつに、音楽があります。中でも夏は、なぜか「夏歌」とくくられる曲が聴きたくなる季節。なおかつ、今流行りの夏歌ではなく、学生時代の夏歌が無性に聴きたくなってしまうのはどうしてなんでしょう。これ、私だけでしょうか。
今回選んだことばは、20252月をもって活動を休止することを発表したフジファブリックさんの名曲『若者のすべて』です。この曲は私にとって夏の終わりを象徴するもの。毎年「夏がそろそろ終わるな…」と感じ始める頃、この曲が聴きたくなります。

『若者のすべて』が好きな理由は、とにかく淡々としているから。「真夏のピークが去った 天気予報士がテレビで言ってた」「最後の花火に今年もなったな」など、夏の終わりを感じさせる歌詞が散りばめられていますが、夏の終わりを惜しんでいる感じはしないんですよね。激しく盛り上がるような曲調でもなく、淡々と夏が終わることを実感させてくれる。でも、ただ「終わる」だけではなくて、「すりむいたまま 僕はそっと歩き出して」と、「進む」ことも促してくれるんです。この曲を聴くと、今年の夏や、学生時代の夏の情景が目に浮かび、曲が終わる頃には、不思議と「来年の夏」に思いを馳せることができます。「来年の夏は、どんな夏になるだろう」と。

私はこの曲を、夏の終わりの夜に聴くのが好きです。9月になってもまだまだ暑い日が続きますが、もう少し涼しくなったら、退勤後の帰り道や夜の散歩のお供にぜひ「若者のすべて」を聴いてみてください♪

『若者のすべて』を聴く
※YouTube フジファブリック公式チャンネルに飛びます

【文】
たま子
Nursing-plaza.comの編集部員。趣味は、本、映画、ドラマ、音楽、広告など、ジャンルを問わず、ありとあらゆるものからすてきなことばを集めること。

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