日本看護協会が主催する「日本看護サミット2025」が、2月5日(木)にパシフィコ横浜国立大ホールで開催されました。「ウェルビーイング」がキーワードとなった今回のサミットのプログラムや会場の様子、看護職のウェルビーイングを叶える働き方のヒントをレポートします。
日本の看護を担うリーダーが集結! 「日本看護サミット2025」が開催
今年で6回目を迎える本サミットのテーマは、「ウェルビーイング時代における看護職の働き方革命」。このテーマに込めた想いについて日本看護協会会長の秋山氏は、「本会が2025年6月に公表した『看護の将来ビジョン2040』では、看護職がより健康で安全に、かつ充実感をもって働くための活躍基盤として、看護職自身のウェルビーイングの重要性を示しています。2040年に向けて生産年齢人口の大幅な減少が見込まれる中で、看護職のウェルビーイングの増進と質の高い看護の提供を確保するためには、働き方に関する従来からの考えや枠組みの大胆な転換が必要です」と説明しました。
▼「日本看護サミット2025」プログラム概要(※主要プログラムのみ抜粋)
【鼎談】今後の医療提供体制の変革に対応し、
専門性を発揮できる看護職の働き方と必要な政策とは
(登壇:参議院議員 友納 理緒、厚生労働省 医政局 看護課長 習田 由美子、日本看護協会 会長 秋山 智弥)
【ICN・IWFFセッション】海外の看護職の多様な働き方事情
(座長:日本看護協会 副会長 山本 則子 国際看護師協会(ICN)第二副会長 手島 恵
演者:国際看護師協会(ICN)事務局長 ハワード・カットン、スウェーデン看護師協会会長・国際看護師協会(ICN)第1副会長 シネヴァ・リベイロ、オーストラリア看護助産連盟(ANMF)主任連邦産業専門官 クリステン・ウィッシャー
【リレートーク】看護職のウェルビーイングと看護の質向上を叶える働き方とは
(座長:日本看護協会 常任理事 浅香 えみ子、広島県看護協会 前会長 山本 恭子
演者:文京学院大学大学院 福祉医療マネジメント研究科 特任教授 松下 博宣、新潟県厚生連 佐渡総合病院 病院長 佐藤 賢治、市立大津市民病院 前看護局長 西野 由香、特定医療法人谷田会 谷田病院 事務部長 藤井 将志、株式会社Le-caldo 代表取締役 若松 冬美)
▲スウェーデンの看護職事情を語るスウェーデン看護師協会会長・国際看護師協会(ICN)第1副会長 シネヴァ・リベイロ氏。当日は同時翻訳機が一人1台配布されました
看護師の専門性を高める働き方がウェルビーイングにつながる
「【鼎談】今後の医療提供体制の変革に対応し、専門性を発揮できる看護職の働き方と必要な政策とは」では、参議院議員の友納氏、厚生労働省 医政局 看護課長の習田氏、日本看護協会会長の秋山氏が登壇。日本の看護の現状と2040年を見据えた課題、そして今後注力していく政策について語りました。
友納氏は、「看護職のウェルビーイングを叶えるためには専門性を高める働き方が大切」とし、ICTやAI機器の活用による看護業務の負担軽減や、タスクシフトの推進に言及。また、特定看護師が在宅看護に出向き、ケアの質が向上している事例も紹介し、看護師の役割拡大への期待も示しました。
さらに、2040年を見据えた課題として重視すべきとしたのは「看護職の確保」。現在、外来では人材不足がピークに達しており、在宅分野はこれから不足のピークがやってくるといいます。こうした現状を受け、3名は看護職の人材不足を「一つの病院の問題」ではなく、「地域全体の課題」として捉える必要性を強調しました。地域の施設や教育機関が一体となって看護職を育て、支えていく動きが不可欠となる時代がやってくるのかもしれません。
▲2040年を見据えた課題について話す友納氏
印象に残っているのは、看護職の「定着」の重要性です。労働人口の減少が進み看護職の確保が難しくなると考えると、現場の看護職がいかに働き続けられるかがカギとなります。習田氏は「2040年に向けて、賃金面などの看護職の処遇改善と看護管理職への支援を強化していきたい」と語っていました。また、友納氏は「看護職の定着にはワーク・ライフ・バランスが整っていることも重要だが、看護職の仕事に誇りをもてることが大切だと思う」と発言。「看護の仕事の魅力を伝える1年にしていきたい」という言葉に、看護の価値を社会に届けようという強い意志を感じました!
当サイトの人気コンテンツ「私たちの働き方改革」では、看護師一人ひとりが長く働き続けられる職場づくりを目指した聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院の取り組みをご紹介しています。
>動画活用で看護部全体に取り組みが浸透 ICTに頼らない超過勤務削減方法とは
次のページ:看護職のウェルビーイングを叶える働き方とは