小林光恵さんの おやすみコラム #023「花の名は尋ねるためにある」
2024/9/12
みんなの広場
2026/2

あるアイドルグループのライブコンサート会場で、看護師の徳山優美さん(仮名/27歳)は、何気なく隣席の人の顔を見て思わず「あっ」と声をあげました。なんと、昨日の朝まで一緒に夜勤勤務をしていた同僚の川田凛さん(仮名/30歳)だったのです。川田さんも徳山さんだと気づき絶句。
この日、ふたりとも「結婚式に参列」の理由で休暇希望(「結」と記入)を出し、休みを取っていました。ふたりの職場では「結」の希望が最優先されるのがお約束になっています。嘘の休み希望がばれないように遠方の会場を選んだ徳山さんは、川田さんもたぶん同じなのだと思いました。あまりの偶然に動揺しバツの悪い部分がありながらも、ライブが始まると、そちらに熱狂した徳山さんでした。川田さんもそのようでした。ちなみに、ふたりの推しのメンバーは同一ではなかったようです。
ふたりは親しく会話をする関係ではなかったのですが、ライブ後の高揚もあったからか、駅までの帰り道で休み希望について素直に、
・ 人が少ない中で休みを確実に取りたい時に嘘の「結」を使っているふしがあり、使うとうしろめたさが残る
・ 結婚式を行う人が減っているため「結」希望は実に嘘っぽくなっている
・ そもそも、その人にとってどれほど重要な休み希望なのか、他者にジャッジはできないものだ
などと語り合うこととなり、ふたりで職場に「結」と記入する休み希望はなくすことを提案することにしたのです。何度か嘘の「結」希望を出したことの償いの感覚で。
そして今、ふたりの職場では休み希望は「休」とだけ書くようになったとか。
みなさんの職場での休み希望事情はどんなでしょうか。

| 著者/小林 光恵さん | 元看護師。著述業。つくば市在住。 エンゼルメイク研究会代表、ケアリング美容研究会共同代表。 看護師、編集者を経て、1991年より本格的に執筆業を中心に活動。『おたんこナース』『ナースマン』など。 <新刊情報 !> 老化にブレーキをかける! 日常でできる運動方法がギュッと詰まったエクササイズ本 『日常動作が安心&快適に!老化防止エクササイズ おうちで簡単カラダづくり』(メイツユニバーサルコンテンツ)が発売中! <多数のメディアで連載中!> ●小説『ナイチンゲール7世』 (イースト・プレス) ●小説 『令和のナースマン』 (月刊ナーシングキャンバス 株式会社Gakken) ●エッセイとイラスト 「アンチヘブリンガン」 (月刊ナーシング 株式会社Gakken) ●コラム 小林光恵の「ほのぼのティータイム」 (Aナーシング 日経メディカル) ●コラム 「ついついやってしまいがちなエンゼルケア」 (Will Friends 日本看護学校協議会共済会) ●ドクターズコラム (健達ねっと メディカル・ケア・サービス) など |
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