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2025/4

川嶋みどりさんに聞く「ピンピンキラリ」で生きるための小さな7つの習慣

川嶋みどりさんに聞く「ピンピンキラリ」で生きるための小さな7つの習慣

90歳を過ぎた今も背筋をピンと伸ばし、理路整然とお話される川嶋みどりさん。バイタリティーの秘訣は「習慣」にあるのかも? 心と体の健康のために、川嶋さんが日々続けている習慣を7つ教えていただきました!

明日から実践できる! 心と体を健やかに保つ習慣

01.小さなことにくよくよしない

世の中には、できなくて当たり前のことばかり。それなのに「できない」と落ち込むから、心がくじけてしまうのです。少々失敗したくらいで、くよくよすることなんてありません。生きていれば、何度でもやり直しができますから。

02.嫌な言葉は受け流す

職場では、「〇〇さんがこんなことを言っていました」と間接的に嫌な噂を聞くことがあります。でも、私は直接言われない限り気にしません。「言わせておけ」と思って受け流せば、ストレスもたまりませんよ。

03.困難に打ち勝つ

私の座右の銘は、「困難は私のハードル のりこえた喜びは私のもの」です。今日まで仕事を続けてこられたのも、困難から逃げずに乗り越えてきたから。今も理想の看護を追い求め、日々困難を乗り越えていますし、それが成長につながると信じています。

川嶋さんの座右の銘
座右の銘を書く川嶋さん

04.手が届く目標を立てる

手の届かない目標を立てると、達成できなかったときに挫折感を味わいますよね。だから、少し背伸びをすれば手が届くような目標を立てる。そうやって小さな目標を叶え、達成感を得れば、仕事にも張り合いが生まれるのではないでしょうか。

05.事柄の歴史を探る

新しい言葉を聞いたら、どのような由来で生まれたのか調べる。古い言葉も、その語源をたどる。私は日本看護歴史学会の副理事長でもあるので、物事の歴史を探究するのが習慣であり、楽しみでもあります。

06.季節の変化を楽しみ、おいしく食べる

昔からお料理が好きで、共働き時代から3食手作りを心がけてきました。庭の山椒で佃煮を作ったり、あんずジャムや梅干しを作ったりするのも、四季折々の楽しみです。きちんと段取りして手早く作業する。気候や相手の体調に合わせて変化をつける。料理と看護には、そんな共通点もあります。

キムチづくりの様子 毎年恒例のキムチづくり

07.合気道で心身を整える

90歳を過ぎてから、合気道を始めました。重心の取り方、力の入れ方など、日常生活や看護に役立つ心得を楽しく学んでいます。老いは下り坂だと思われていますが、精神だけでなく体力や身体機能が上り坂になることもあると稽古を通して実感しました。

撮影:遠藤 麻美/一部写真提供:川嶋 みどりさん

◎70年以上看護の仕事に携わり続ける川嶋さんに「看護のプロ」についてインタビュー。
こちらもぜひご覧ください。
【プロの視点#02 川嶋みどりさん】お湯とタオルがあれば命を救える 看護で引き出す“治る力”

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看護師さんへのおすすめ書籍

『長生きは小さな習慣のつみ重ね 92歳、現役看護師の治る力』 (著:川嶋 みどり 出版:幻冬舎)

看護の世界で75年、生と死に向き合い〝人間らしく生きる〟ことを問い続けてきた川嶋みどりさんの著書。「生きづらさはどういやす?」「人はなぜ病気になる?」など、毎日を当たり前に、そして幸せに生きるための秘訣や患者さんとの関わり方のヒントがたっぷりと詰まった一冊です。一度立ち止まって、この本とともに自分の暮らしを見直してみてはいかがでしょうか。

書籍情報はこちらから

川嶋 みどりさん
健和会 臨床看護学研究所 所長
日本赤十字看護大学 名誉教授
一般社団法人 日本て・あーて(TE・ARTE)推進協会 代表理事

1931年、韓国の京城(現・ソウル)にて生まれる。51年、日本赤十字看護大学の前身にあたる日本赤十字女子専門学校を卒業、日本赤十字社中央病院(現・日本赤十字社医療センター)に勤務。1995年若月賞、2007年フローレンス・ナイチンゲール記章、2015年山上の光賞受賞。『キラリ看護』、『看護の力』、『川嶋みどり 看護の羅針盤 366の言葉』、『長生きは小さな習慣のつみ重ね 92歳、現役看護師の治る力』など著書多数。

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