看護部主導の広報活動で人材確保を強化! 離島ナースの不足解消目指す
2024/6/27
私たちの働き方改革
2023/1
久保田
職員のモチベーション維持につながっていると感じるのが、現場から拾い上げたご利用者のニーズを形にすることを、職員に任せているという点です。現場の職員の提案を、上司は「あくまでも」後押ししていくという流れを大切にしており、上層部から「こうすべき」というトップダウンにはならないようにしています。
その例の一つとして、見守りシステムの導入があります。職員が夜の見回りをしっかりと行うと、敏感な方ほど起きてしまうのです。これに課題を感じた職員から「ご利用者にはぐっすり眠ってほしい」という要望があがったため、上司を含めてどんなサービスがあるのかを検討し、結果的に導入が決定。私は、それが予算的に可能かどうかを確認し、後押しするという姿勢で対応しました。
▲現場にはICTも積極的に導入している
伊東
「リモートで初詣」も、ご利用者からのご要望をもとに職員が実現させたイベントです。コロナ禍で初詣に行くことができなくなったご利用者から、一年の無事や商売繁盛などを「祈願したい」「お参りしたい」という希望をいただきました。そこで、近くのお寺の和尚さんにご相談し「リモートで初詣」という企画を実施。ご利用者にも喜んでいただけましたし、長年培ってきた暮らしや地域文化、習慣を守っていくことも介護の大切な役割なのだと実感しました。
久保田
特に、若手職員の企画を形にする起爆力というのは目を見張るものがあります。企画したイベントをフロア全体に共有したり、告知のための企画書を作るといった作業に対しても、積極的に新しいアイデアを盛り込む姿勢には頼もしさを感じます。当初はすべてを任せてしまうことに不安もありましたが、彼らに任せることで結果的に施設全体が活気づき、チーム力も増したと思います。
ご利用者のニーズを満たすために、自分たちで企画し、チーム全体を巻き込んで実現させる。何より、職員自身が「ご利用者の喜びに積極的に貢献している」という実感こそが働く意欲につながっているのだと思います。
▲リモート初詣の様子
久保田
当施設では多くのことに取り組んでいますが、社会福祉法人として当たり前のことをしているだけだと思っています。その「当たり前のこと」の参考にしてきたのが、日本介護福祉士会が掲げる倫理綱領にある基本の内容(※3)です。まずはここに書かれていることをしっかりやっていこうという姿勢で日々運営しています。
先にも述べましたが、私たちの根幹にあるもの、一番目指しているものはあくまでも「ご利用者の喜び」「ご利用者目線でのサービスの向上」です。ご利用者によいサービスを提供するためには、優秀で熱い意欲をもった職員に長く働いてもらうことが必要になります。では、そうした職員に長く働いてもらうためにはどうしたらよいのかを考える。そうして生まれた施策を一つひとつ練り、机上の空論ではなく、しっかりと実働させてきたことが、人材確保・定着につながってきたのだと実感しています。
福祉を生業とするならば、ご利用者の喜びは、すなわち私たちの喜びでもあります。ご利用者の満足度がそのまま職員の満足度につながり、施設としてよい循環が生まれていくのだと思います。
※3 日本介護福祉士会倫理綱領に関する資料は以下からダウンロードいただけます
日本介護福祉士会 倫理綱領
施設名 | 社会福祉法人 清承会 特別養護老人ホーム 白扇閣 |
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住所 | 〒424-0201 静岡県静岡市清水区承元寺町1341番地 |
事業開始 | 1979年6月7日 |
事業内容 | 特別養護老人ホーム(定員190名)、ショートステイ(定員20名)、デイサービス(定員30名)、ホームヘルプサービス、居宅介護支援事業、興津川地域包括支援センター、介護福祉士実務者養成施設(定員20名) ※2022年12月現在 特別養護老人ホーム 白扇閣 ホームページより抜粋 |
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