私たちの働き方改革

2023/5

専属スタッフが24時間365日電話に対応 訪問看護師のケアの手を止めない環境づくり

専属スタッフが24時間365日電話に対応 訪問看護師のケアの手を止めない環境づくり

株式会社Le-caldo(リカルド)
訪問看護ステーション トータルケア

<お話してくれた方>
代表取締役 若松 冬美さん(写真・中央右)
執行役員 持田 渉さん
看護師・助産師 向山 綾子さん(写真・中央左)

<スタッフ様>
事業部 電話対応専属部署リーダー 海野 翔大さん(写真・左)
事業部 木村 亮彦さん(写真・右)

埼玉県所沢市に拠点を置く株式会社Le-caldo(リカルド)は、24時間365日稼働するトータルケアを行う訪問看護ステーション「トータルケア」を運営しています。2022年、同ステーションでは電話対応専属部署を設置し、看護師がケアに集中できる環境を構築。この取り組みにより、日本看護協会が主催する「看護業務の効率化 先進事例アワード 2022」で最優秀賞を受賞しました。導入に至った経緯やその成果、そして同社の先進的な働き方改革について、代表取締役の若松冬美さん、執行役員の持田渉さん、看護師・助産師の向山綾子さんにお話をうかがいました。

ライフステージが変化しても、キャリアを継続するために

若松

Le-caldoの訪問看護ステーション トータルケアは、2015年の開設以来、24時間365日、在宅医療を必要とするすべての方に医療・看護サービスを提供しています。企業理念は、地域社会のため、看護師のため、未来の日本のための「三つの看護の力」です。

現在、24時間365日対応している訪問看護ステーションはほとんどありません。届出を出してはいても、実際に患者さん宅に夜間訪問を行なっている事業所は4割前後*1。この現状を変えなければ、地域医療は広がりません。高齢化社会が進むにつれて在宅での看取り率はさらに高まるため、24時間365日稼働する訪問看護ステーションの需要はますます高まっていくでしょう。

こうした患者さんの潜在ニーズに応えるには、より多くの看護師が必要です。ですが、病院の労働環境は厳しく、看護師はつねに激務をこなしています。私も大学病院で看護師を経験しましたが、働き方改革が必要だと身をもって感じました。そのうえ、看護師の約92%は女性です。出産や子育てなどによりライフスタイルが変化していきます*2。ひとつの病院でキャリアを継続できず、ライフステージが変わるたびに転職を繰り返すようでは収入も下がってしまいます。そのため、私たちの訪問看護ステーションでは長く働き続けられるよう、自由な働き方を選べるようにしました。社員とパートという区分をなくし、どの看護師も時間給プラス訪問手当という給与体系で希望する時間に働けるようにしています。

株式会社Le-caldo(リカルド)代表取締役の若松冬美さん▲代表取締役の若松さん

私たちの訪問看護ステーションで働く看護師は、週1日勤務やフルタイムの勤務など、柔軟な働き方をしています。また、全員に規定日数の夜勤を割り振りますが、その枠を他の看護師が買い取ることもできます。育児中で夜勤ができない方はその枠を売りに出し、他の人がその夜勤枠を買い取る。フェアな報酬体系なので、独身者とお子さんをお持ちの方が分断されることはありません。

また、私たちはスタッフが休む理由は聞きません。独身者でも、育児中でも、休みの価値は同じです。お子さんをお持ちの方が「子どもが風邪をひいたので」と休むのも、独身の方が「美容院の予約が取れたから」と休むのも自由。勤務管理は、アプリで働く希望時間帯を入力するだけでいいように、働きやすい環境を整えています。

地域社会のため、看護師のために看護の力を発揮することで、未来の日本も変わっていくはず。Le-caldoでは、こうした価値観に基づき、訪問看護ステーションを運営しています。

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施設名株式会社Le-caldo 訪問看護ステーション トータルケア
住所〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町1-36-5
事業開始2015年
事業内容訪問看護ステーション「トータルケア」の運営、保育園・学童一体型施設 リカルドキッズガーデンの運営
ホームページhttps://lecaldo.co.jp

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