【レポート】SNS活用やユマニチュード 「ナースまつり2024」の編集部注目コンテンツ
2024/7/30
みんなの広場
2024/7
看護師のためのオンラインコミュニティー「ナースライフバランス研究室」内の有志メンバーで構成する「ナースまつり実行委員会」により、「ナースまつり2024」が開催されました。今年は7月10日(水)から12日(金)までの3日間、同時開催された「国際モダンホスピタルショウ」の会場にて、講演やパネルディスカッション、セミナーなどが行われました。どのコンテンツも気になるものばかりで選びきれず……、Nursing-plaza.com編集部では計3回に分けてレポートしていきます。第一弾は、ナースまつり2024のメインイベントである「日本一働きやすい病院アワード」の様子を紹介します!
「日本一働きやすい病院アワード」は、看護師にとってワクワクと働きやすい病院を表彰するイベントです。エントリーされた病院は、独自の取り組みを5分間のプレゼンテーションで紹介し、参加者投票により賞が決まります。競い合う賞は、最も働きやすいと感じた病院に贈られる「大賞」の他、看護師がワクワク働いている病院に贈られる「ワクワク病院賞」、プレゼンテーションが素敵だった病院に贈られる「ベストプレゼン病院賞」の3つ。全国14カ所の病院がエントリーし、それぞれの職場の魅力を個性豊かなプレゼンテーションで発表していきました。
近年進化しているDXにより業務効率を上げている病院が多い印象でした。病院独自の医療費控除制度や院内保育所、安くておいしい社食など、魅力的な福利厚生をアピールしている病院もたくさんありました。働く従業員のためのサポートや還元が充実しているのはうれしいですよね。
美しい海の映像などとともに病院周辺の素晴らしい自然環境を伝える病院もいくつかありましたね。移住して働く方や応援ナース制度の導入など、看護師の雇用形態が広がっていることも背景にあるのかもしれません。
参考:看護部主導の広報活動で人材確保を強化! 離島ナースの不足解消目指す
それでは、受賞された病院の取り組みを紹介します。まずは見事大賞を受賞した恵寿総合病院です。
恵寿総合病院の看護師さんたちの明るく元気な声が会場に響きました。
石川県の能登半島に位置する恵寿総合病院。さまざまな取り組みをされる中で、特に力を入れていると話していたのがDXの推進です。例えば、スマートフォンと電子カルテの連動により、検査データの確認や看護記録の効率化を図っている点が印象的でした。
職員一人ひとりにMicrosoftのアカウントを付与しているというお話もありました。他職種間での情報共有を、オンライン上で行っているそうです。チーム医療の必要性が増しているからこそ、他職種とスムーズにコミュニケーションが取れる環境を整えている点が素晴らしいと思いました!
他にも、毎朝行うミーティングを試験的に録音し、生成AIで要約して議事録を作成しているというお話もありましたね。「会議後10分で議事録が完成してしまう」と聞き、ITツールを使いこなしていてすごいなと。この活用方法は、病院だけでなく企業でも見習いたいところではないでしょうか。
恵寿総合病院には、ナースまつりを主催する西山妙子さん(右)により大賞が贈られました。
今年で創立90周年を迎える恵寿総合病院。長い歴史をもちながらも最先端技術を取り入れる柔軟性、何より能登半島地震を乗り越えて真摯に地域医療に取り組まれてきた姿勢に、多くの票が集まったのではないかと思います。おめでとうございます!
続いて、ワクワク病院賞を受賞されたのは熊本県熊本市にある桜十字病院。入職3年目の看護師さんがプレゼンテーションを行いました。
「社員食堂で食べ放題!」の福利厚生を伝える桜十字病院。
桜十字病院は、とっても魅力的な福利厚生がたくさんあり、聞きながら「うらやましい~」と何度も思いました(笑)。
特に社員食堂はランチ1食350円でなんと食べ放題! サラダバーからデザートまで充実していて、栄養士が監修しているのでバランスのいい食事が取れるそう。日々動き回って体力を使っている看護師さんにとって、しっかり栄養が取れる食事を職場で食べられるのは非常にうれしいですよね。
病院オリジナルのeラーニングシステムで学習できたり、さまざまな職種の職員が研究成果を発表する院内学会を行ったりと、スキルアップできる機会が多い点も魅力的でした。プレゼンされていた看護師さんは、研究した症例を院内学会で発表したところ、最優秀賞を受賞したとのこと。こうした取り組みがあると、日々の看護のやりがいにもつながりますね。
最後に、ベストプレゼンテーション病院賞に選ばれたのは福岡県飯塚市の飯塚病院でした。
帰宅時の様子を伝える飯塚病院の看護師の皆さん。
飯塚病院では定時退社する文化を育てているとのことで、実際に定時退社している様子を定点カメラで撮影して紹介していました。看護部長のお面をつけてのプレゼンテーションもおもしろく、職場の仲のよさが伝わってきました!
受賞された病院だけでなく、どの病院も魅力がたくさんあり、観客席からは「おお~」「いいね~」という声がたびたび聞こえてきました。何より皆さんのプレゼンテーションが非常にエネルギッシュで、さまざまな取り組みを聞きながら元気がもらえるイベントでした。「日本一働きやすい病院アワード」の開催目的として、「看護師がわくわくできる(働きやすい、やりがいをもって働ける)取り組みを行っている優れた事例を共有することで、看護師が働く職場全体の活性化を目指すこと」が掲げられています。エントリーされた14の病院の取り組みを参考に、看護師さんがわくわくしながら働ける職場がこれからもっと増えていってほしいなと思います。
イベント名: | 「ナースまつり2024」 |
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開催日: | 2024年7月10日(水)・11日(木)・12日(金) |
場所: | 東京ビッグサイト 東6ホール(国際モダンホスピタルショウ会場内) |
主催HP: | https://nurselab.net/home |
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