私たちの働き方改革

2026/5

管理ではなく信頼でつくりあげた 自由で、主体的な訪問看護師の働き方

管理ではなく信頼でつくりあげた 自由で、主体的な訪問看護師の働き方

24時間365日、あらゆる患者さんを受け入れている訪問看護ステーション トータルケア。埼玉県・小手指をはじめ、東京都、北海道、愛知県など全国23カ所(2026年4月時点)で展開し、現在も拠点を拡大し続けています。同施設の大きな特徴は、看護師一人ひとりが自分らしく、自由に働ける環境を整備していること。看護以外の仕事や趣味と両立しながら働く看護師が多数在籍しています。自由な働き方を叶えた秘密を探りました。

<お話してくれた方>
株式会社Le-caldo 訪問看護ステーション トータルケア
代表取締役 若松 冬美さん
トータルケア働き方相談室 看護師・助産師 向山 綾子さん(右中央)
トータルケア本部統括 看護師 辻川 良重さん(左中央)
トータルケア小手指管理者 看護師 YouTuber 栗原 学さん(左)
プロボクサー 看護師 津端 ありささん(右)

    働く日数や時間を自分で決められる
    トータルケアの自由自在な働き方

    向山

    訪問看護ステーション トータルケアでは、「地域のための看護のチカラ」、「看護師のための看護のチカラ」、「未来の日本のための看護のチカラ」の3つの看護のチカラを理念に掲げています。看護のチカラで地域を支え、看護師を支え、そして未来の日本を支えていきたい。その実現のためには、まず看護師自身が幸せであることが大前提だと考えています。

    そこでトータルケアでは「働き方、自由自在」と称し、看護師自身が「働きたい時に働くことができる」仕組みを整えています。働く時間や日数を、自分で選ぶことができるのです。方法はシンプルで、スタッフ一人ひとりに付与した専用のシステム上で自ら1ヵ月分の勤務表を作成・登録してもらうだけ。後は提出したシフトに合わせて働くというスタイルです。管理者から「人手が足りないから出勤してほしい」「この日は出勤希望スタッフが多いから休みにしてほしい」というようなシフト調整も一切入りません。

    辻川

    人手が不足する訪問対応や時間帯が発生した際には、スタッフへ募集をかけ、手を挙げた人が働く仕組みで運用しています。不足対応は、訪問1件のみでも、「午前中だけ」「3時間だけ」といった短時間での協力も可能。不足部分を補ってくれたスタッフにはインセンティブを支給しています。「感謝の気持ちはお金で」という考え方です。

    向山

    急な休みが必要になった際は、管理者に休むことを伝えて休むだけです。代理のスタッフを自ら立てる必要もありません。休みたい時は休む。休むタイミングも期間も、自由にスタッフ自身で決めることができます。

    ▲トータルケア働き方相談室で人事・労務を担う看護師の向山さん。病院勤務からトータルケアに転職し、7年目を迎える

    看護師でも、やりたいことを諦めない!
    ボクシングやYouTubeと訪問看護を両立

    栗原

    僕がトータルケアに入職した理由は、まさにこの自由な働き方に惹かれたからでした。もともと病院で看護師として働いていて、退職後に日本一周の旅に出たんです。この旅を通していろいろな方と出会い、これまでとは違う領域の看護で、もっと「人」を看たいと思うようになりました。今後の進路を精神看護にするか訪問看護にするか迷っていた中で、トータルケアの自由シフト制度を見つけたんです。自分の好きな旅についてYouTubeで発信することにも取り組みたいという想いもあり、ここなら自分の「やりたいこと」を両立できると思いました。

    ▲栗原さんのYouTubeチャンネル『jtripnsx』では、スポーツカーで日本各地をキャンプ旅する様子を配信

    津端

    私が入職した理由も栗原さんと同じです。自由な働き方が看護師として働き続ける選択肢を与えてくれました。私はずっとボクシングをしていて、オリンピック出場を目指して活動していました。もともと病棟看護師の仕事と両立していましたが、正直なところボクサーとして結果を残したい気持ちが強く、プロ転向時に看護師をやめてボクシングに集中することも考えていました。ただ、看護の仕事や患者さんと話すことは好きだったんです。悩んでいた時にトータルケアの働き方を知り、ここでならボクシングに注力しながら看護の仕事も続けられるかもしれないと思いました。

    ▲プロボクサーとしても活動している津端さん。患者さんや仲間からの応援が大きな力になっているという

    栗原

    実際に働いてみたら、本当に自分の裁量で働くことができて、ラッキーだとさえ思いました(笑)。訪問看護は初めてでしたが、経験豊富な先輩方に惜しみなく指導していただき、今では本当に楽しく働いています。
    病院で働いていた時と比べると、より自分を律する気持ちが強くなりました。自由だからこそ、時間の使い方を自分でコントロールしなければいけません。いつ働いて、いつYouTubeに取り組むか、パズルのように考えてシ
    フトを組んでいます。

    津端

    私も訪問看護の経験がなかったので、はじめは研修などに参加する必要があると思っていましたが、私のシフトに合わせて教育者をつけてくれたんです。教育面でも自由が担保されていることに驚いた記憶があります。
    病院で働いていた時は、シフトの空いている時間にボクシングの練習を入れるスケジューリングでした。今はまずボクシングの予定を組み、空いている時間に看護の仕事を入れています。優先順位に合わせて調整できるようになりましたし、看護師として働いているからこそ、ボクサーとしてもうひと踏ん張りできる自分がいることも改めて実感しています。

    栗原

    僕も津端さんと同じで、ひとつのことに集中するより、ふたつのことを本気でやっているほうがうまくいくタイプなんです。看護とYouTubeを両立できている今の生活が自分には合っていますし、人としても成長できている感覚があります。それがすごくうれしいですし楽しいですね。

    ▲トータルケアに入社して4年目になる栗原さん。2026年の春からは全管理者の推薦で管理者へキャリアアップした

    次のページ:自由な働き方を叶える秘密とは?

    1 2
    施設名:株式会社Le-caldo 訪問看護ステーション トータルケア
    住所:〒359-1141 埼玉県所沢市小手指町1-36-5
    事業開始:2015年
    事業内容:訪問看護ステーション「トータルケア」の運営
    ホームページ:https://lecaldo.co.jp

    SNSでシェアする