私たちの働き方改革

2023/3

多職種連携の強化やケアの画一化を実現 全職員の目線を合わせ、”協働力”を育む

多職種連携の強化やケアの画一化を実現 全職員の目線を合わせ、”協働力”を育む

「できることを増やす」という視点で、ご利用者をケアしていく

小林

ケアプランを考える際は「利用者さんの自宅での生活」をベースにアセスメントし、利用者さん、そしてご家族の思いを反映させながらケアの方針を立てていきます。意識しているのが、利用者さんができることを探すことです。ユニケア岡部では「利用者さんの生活の質を上げていく」ことを目指していますから、自宅での生活を施設でも再現できるようなケア、在宅に復帰できる状態、そのために行うべき自立支援策を検討していきます。

例えば、ご自宅で失禁してしまい排泄に困っているという場合は、施設にいる間に排泄形態をきちんと把握し、さまざまな排泄用品を試します。そうして自宅に戻った際に、利用者さんもご家族も排泄に対しできる限りストレスが少なくなるようにする。また、独居の方が自宅に戻った時に、自分で洗濯ができるように、施設で実際に洗濯機を回してもらい、干して、たたむまでできるかを試してもらう。心不全の治療中の方は薬の内服管理が必須となりますから、カレンダーを使って管理し、自分で飲めるかまで確認する、などです。その分現場の介護スタッフの負担は増えますが、利用者さんが自宅に帰るためには必要なことであることを伝え、取り組んでもらっています。

▲利用者さんの自宅を思わせる、多様なデザインが施されている個室の入口

▲ドアの先には、あたたかみあふれる個室が。
自分の部屋のように、好きにレイアウトできる

多職種の目線があっているからこそ、より質の高いケアプランに

小林

ケアプランの作成には、多職種連携が欠かせません。ユニケア岡部では、利用者さんが入所して約1ヵ月後に担当者会議を行い、在宅復帰ができるようであれば、利用者さん、介護・リハビリスタッフとともにお宅に行き、ご家族と一緒に利用者さんの自宅での動きを確認します。そこで、必要な在宅サービスを検討していく流れです。一方、在宅復帰が難しい方は、月1回の頻度で担当者会議を行いながら、3ヵ月を目途にモニタリングをしています。

月1の担当者会議には、必ず医師に参加してもらうようにしています。介護スタッフが先生と話せる機会はそうそうないですし、医師から、利用者さんの状況をケアプランに関わる全職種に共有できるメリットも大きいですね。

小沼

多職種連携においては、ことさらケアに関わる全職種の目線をあわせることがとても大切だと思います。「地域を大切にする」「在宅復帰を目指す」という法人の目標を共通認識としたうえで、小林を始めとしたケアマネジャーが、その方にあわせたケアの方向性を示してくれます。あとは、現場職員がその方向性にあわせて、それぞれの専門性を生かしながら利用者さんのケアに対応し、情報収集をしていきます。

大鐘

以前の職場だった特養では、家に帰る方がほとんどいないこともあってか、担当者会議はどうしても形だけで済んでしまうことも多かったです。ユニケア岡部では、職種は違えど「在宅復帰に向けて」という同じ目標でみんなが考え、しっかりと話しあえていると思います。

小澤

私は現在就職して1年目ですが、以前初めて担当者会議に参加しました。現場でしかわからない情報を他の職種の方に伝えられる貴重な場だと思いましたし、多職種ならではの視点も勉強になりました。

小沼

「在宅復帰」「生活の質を向上させる」という目標が明確になったことで、ケアを定期的に見直し、検証していくことの必要性を介護に関わる全職種が自覚できるようになったと感じます。「全職種で」よりよいケアプランを作っていくという流れができていると思いますね。

次のページ:ケアプランの活用でご利用者へのケアにも変化が

1 2 3
施設名医療法人 志太会 介護老人保健施設 ユニケア岡部
住所〒421-1131 静岡県藤枝市岡部町内谷1473-3
事業開始2003年
事業内容介護・医療・リハビリを通じ、在宅復帰を目指す介護施設
長期90部屋 短期10部屋(全部屋個室)、通所リハビリ、訪問リハビリ
※2023年3月現在 医療法人 志太会 ホームページより抜粋

SNSでシェアする